【第20回】 [ 食育の重要性(6) ]

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【第20回】   [ 食育の重要性(6) ]
 

外食が日常の楽しみとして定着している昨今、昼食利用でのそれは、必要にかられて、というケースがあるようです。ウオーキングパーソンにとって昼食は楽しみと同時に、面倒なことでもあるからです。時間の制約、店の混雑状況、予算の関係などなどが、ゆっくりと好みのものを快適な状態で取れるような昼食タイムの実現を、難しくさせています。自宅から弁当持参がベストなのでしょうが、それぞれ事情があって、そういうわけにもいきません。結果として、オフィス街の昼食時にはコンビニエンスストア等で弁当類を買い求める人であふれています。手軽な価格で購入でき、会社で食べることが出来る。中食と呼ばれる弁当類は、働く人々にとって、とても便利なものです。成長市場として期待されているのも無理からぬことでしょう。

 

先日の昼食時のことです。よく利用する麺類の店が満員でした。出汁がなかなか旨い店で、いつも混雑しています。で、近くのコンビニエンスストアで、何か仕込むことにしました。まず一店舗目、美味しそうな巻き寿司が目に付きました。どれどれと、イヤな性分から裏の表示ラベルを拝見。そこには次のような表示が。「すし飯、卵焼き、そぼろ、海老、かんぴょう、きゅうり、かまぼこ、のり、食酢、砂糖、調味料(アミノ酸等)、ソルビン酸カリウム、ステビア、甘草、香料、乳化剤、ソルビット、グリシン、 PH 調整剤、ペクチン化合物、酸化防止剤、凝固剤、増粘多糖類、赤色3号、赤色106号、コチニール、カラメル、カロチン・・・」ちょっと違っているかもしれませんが、そのような表示でした。思わず、店頭棚に返しました。

 

次の店で、昆布おにぎりを手に取りました。シンプルでいいのではないかと思ったのです。表示はといえば、「白飯、昆布、醤油、砂糖、調味料(アミノ酸等)、 PH 調整剤、グリシン、カラメル、増粘多糖類、ソルビット、甘草、ステビア、ポリリジン・・・」。そっと戻して、さらに次の店に行きました。コンビニエンスストアの激戦区なのです。そこにあった“おむすびと田舎煮のお弁当”。裏の表示を見れば、「かやくご飯、鯖塩焼き、卵焼き、ひじき煮、味付け海苔、ごま、調味料(アミノ酸等)、 PH 調整剤、グリシン、キシロース、甘味料(アセスルファム K )カラメル色素」となっています。そろそろお腹も空いてきたし、時間もなくなってきました。少しは添加物が少ないような気もします。そこでこの弁当で妥協することにしました。

 
弁当は、まずまずの味でした。各コンビニエンスストアでも、添加物に無頓着なところもあれば、一応、保存料と着色料無添加を謳っている店もあります。
何を選ぶかは、全く利用者の裁定にゆだねられているのです。
 
 
 

 

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