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【その156】某月某日 ”値打ちを見極めて・・・・ ”の巻き

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某月某日  “値打ちを見極めて・・”の巻き

飲食店の値打ちを維持するのは大変だと思うわ。うちは値打ちなどありませんってな店なら、それはそれで気楽だろうけど、実入りは期待できないよね。だって、値打ちが無いんでしょ?誰が好き好んでそんな店に行く?え?ただ謙虚なだけなの?もう、めんどくさいわね!ま、何年か続いている店は、なにがしかの魅力というか、値打ちを認める客がいるから続いているのであって、問題は、店側自身が、自店の値打ちはどこにあるのか、あまり分かっていないケース。客のニーズとかみあわないってケースね。また殆ど、何の値打ちも無いのに続いている店も結構あって、ひとえに立地に助けられてる場合が多い。あるのよ、こんな店が。リピート客が全く無くても維持できる店。乗降者数一日数万人が行き来するロータリー内とか、主要駅近辺などに見受けられます。ほんと、よくもまあ、こんな商売やってますねえ、と感心する店って、実際にあるのよね。神さま仏さま、立地さま、って拝まなくてはいけませんわよ。

立地、のことはさておいて、値打ちのこと。一番残念なのは、値打ちを台無しにしている場合があるのよね。とても凝った美味しい料理を出しているのに接客が杜撰で未熟とか、心地よい接客で居心地抜群だけど料理が今一つとか、サービスも料理もまずまずなのにトイレが使いにくいとか。そう、邪魔をしてはいけません。自店の値打ちはどれかを見定めたなら、全力でその値打ちをフォローして、実際より高めていく努力が必要なのです。高級路線で売るなら、雰囲気と接客もレベルに合わさないと、客は困惑してしまいます。コストパフォーマンスが売りなら、テクニックで客の回転を早める努力をしないと、儲かりません。そこそこの値段と料理内容に自信があるなら、ある程度丁寧でフレンドリーな接客が必要です。ぶっきらぼうな接客で台無しにしている店に入ったこともありますわ。逆に、見事なチームだなと感心しきりの店もあって、そんな店は、常に繁盛しているか、より好立地の場所に出世しているか、ってことが多いです。主役の料理をいかにうまくサポートできているか、がとても大切。

でも不思議に思うのだけれど、飲食店で美味しい料理だったからもう一度行ってみたいな、ていう店はあるのに、旅館ではそういう意味でもう一度行きたい、というところがあまり無いのよね。トータルな印象で、また行きたいなと思う旅館は勿論あるけれど、あそこのあの料理が食べたいという記憶が少ないわ。結局、旅館は会席料理にならざるを得ないという、自縛があるのではないかしら。1品1品は、凝って美味しいのに、会席料理の形が全体をつまらなくしているのだと思う。もっともっと、冒険をしてほしいわ。街場の飲食店の魅力を旅館にもってくるのも、面白いのに。何だか、今日は主題が何か、分からなくなってしまいましたわ。ゴメンなされ。

219年6月16日・・続く

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 顧客満足の複雑さ126「プラごみ削減に関する視点」

   顧客満足の複雑さ126「プラごみ削減に関する視点」

 プラスティックごみによる海洋汚染の深刻化を受けて、主に先進国主導の規制の動 きが活発になっている。世界の海に流出しているプラスティックごみが激増しており、魚類にもたらす被害がひいては人体に及ぶ危険性に、先進国が危機感を覚えた、ということなのだろう。被害が後進国内で収まっておれば、これほどの動きはなかったのではないかと勘繰りたくもなるが、海の汚染となると見捨ててはおけない。そこで、有機廃棄物の国際移動を規制するバーゼル条約の対象に、汚染された廃プラスティックを加えることが国際会議で決まった。先進国から途上国へ輸出されてきた膨大な廃プラの相当量が処理されぬままに捨てられ、結果として海を汚してきた。だから元を絶つことで、海への廃棄量の減少をはかろうとするのは、分かりやすい方策ではある。その他にも、取り組むべき対策は気が遠くなるほどあるが、まずは一歩一歩ということだろうか。 

 で、新聞各紙も廃プラごみ問題は、かなり重要視して頻繁に取り上げている。ただ問題の核心をどこに置くかで、論調がかなり異なるのは言うまでもない。某新聞の最近の社説を読んで、徹底した上から目線の内容に失笑を禁じ得なかった。まず日本は米国に次いで一人当たりの使い捨てプラごみ量が世界で二番目に多いとし、その量を減らしていかねばならないと説く。それには一人一人が日々のくらしを見直せとも説く。レジ袋や食器、ストローなどの使い捨てプラを利用しないようにして意識の共有が大切だとし、プラスティックの使い放題はもはや許されない、と結んでいる。日々、家から出る半端ではない量のプラごみに心を痛めている身としても、減らす具体的策を教えてほしいところだが、廃プラの一番の配給元である企業の姿勢に関しては、その新聞社説には一言もない。また実際に海を汚染させている海洋ごみ排出国に関する記述も無い。ちなみに喫緊のデータでは中国が882万トンで全体の28%を占め、以下インドネシア、フィリピン等アジア各国とアフリカが続く。アメリカは28万トンで20位、日本は6万トンで30位だ。これをもって、日本は少ない方だなどと逃避するつもりはさらさら無いが、現状は正しくかつ合理的に把握しなくてはならない。情緒的論調だけで読者を教育してほしくはない。 一方、前後して他新聞に、プラごみ撲滅の切り札、と称する記事が掲載されていた。日本の化学メーカー大手カネカが、海水中の微生物による分解が可能な素材を開発したという。それは生分解性ポリマー「PHBH」だ。100%植物由来のプラステ ィックで、30度の海水で6カ月以内に90%以上が水と二酸化炭素に分解されるのが特長。同社はPHBHの世界需要の増大が予測される2022年までに、2万トン規模の生産可能な製造設備の導入を検討している、とあった。すでにセブンイレブンなどでPHBH仕様のストローを提供するほか、資生堂はカネカとPHBH由来の製品共同開発に合意したという。なかなかの朗報で、国が積極的に支援すべきだと思う。廃プラごみ問題は、量の削減で効果が出るのを待つより、プラスティックそのものの環境への無害化を実現する方が解決への道筋が早いのは、だれもが考えれば分かることだ。先の新聞の一人一人の心構えを諭される記事より、はるかに前向きで現実的な内容に、各メディアの基本的姿勢の違いを見たというのは、早計すぎるだろうか。  

 

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顧客満足の複雑さ 125 「個人主義と集団主義がもたらす光と影」

   顧客満足の複雑さ125「個人主義と集団主義がもたらす光と影」

関西国際空港近辺エリアではホテル建設ラッシュが続いている。100室~250室の中規模スタイルで、部屋はツインルームが主流、価格は1万円足らず。ビジネスマンの出張需要型シングルルームが多い、既存の都市型ビジネスホテルとは一線を画した仕様になっており、対象を100%訪日外国人観光客に絞り込んでいるのは明らかだ。その殆どはレストランを有しておらず、宿泊客の朝食は、ラウンジやそれ専用の宴会場をもって対応している。そういう流れの中で、最近オープンしたホテルは、国内でのチェーン展開を図る有名企業のブランドのひとつで、上階に正式なレストランが入っていると知り、大いに期待していた。車で20分前後の距離にあり、利用してみたいものだと。ところがオープン後のホテルホームページを見ても、レストランの詳細案内は掲載されていない。で、よく目を凝らしてみるとレストラン写真の下部に「朝食1000円、夕食2000円」の提示があった。そういうことか、と納得がいった。このホテルは、いわゆる宿泊客囲い込み型施設であって、レストランも宿泊客専用であり、外部客を対象としていないのだ。 途端に興 味を無くした。宿泊客は、ここで1000円の朝食を取って観光に出かけたのち、2000円相当の夕食を取って一日の閉めとする。修学旅行生をメイン顧客ととらえてオープンした、ユニバーサルスタディオジャパン近隣のホテルと同じコンセプトなのだ。一人一律数万円の特定格安団体ツアーをさばくためのホテルであって、地域住民は全く無視されている。このような完全に特定外国人団体観光客を対象と捉えたホテルは、外国主要都市にもあるのだろうか。ただ時代の趨勢が変われば、このレストランも一般客向けのメューを用意して対外に宣伝する日が来るかもしれない。集団から個へ。そんな変わり身の早さを予感させるホテルの誕生だった。

 1948年に祝日法が制定されて以来、最長という10日間大型連休の話題はもっぱら日本からの海外旅行状況に集まっている。JTBによると海外旅行の予約はこの時期の例年8割増だとか。期間が長いことから、行き先も欧州やハワイ、近隣国に わたって分散されているようだ。その意味では選択肢の広がりを持てる連休となった。一方、喜んでばかりもおられない企業・人達も多い。非正規雇用者しかり、病院しかり、製造業しかり、激務が予想されるサービ業しかり、教育関連しかり。要となる道路やエリアの酷い混雑等は、普段使いの人にとっては大いなる迷惑だ。某新聞が実施したアンケートでも、10連休を歓迎しない派が、6割を超えていた。連休イコール旅行イコール経済効果、という何とも古臭い政策を政治家や役人の浅知恵、と切って捨てた意見があった。お上の号令の元、一斉に休む日本人の働き方に疑問を抱く声も多い。このような集団での休暇の取り方しかできない日本人が外国人観光客のことをとやかく揶揄するのも、妙なことかもしれない。ご退位ご即位という慶事を国民として喜びつつ、いつになれば、個々人がまとまった休暇を独自の計画に基づいて取れる時代が来るのだろうかと思う。

 

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【第164回】 食環境の現状(143)(値上げラッシュは恐ろしい?)

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食文化の豆知識164 食文化の現状143(値上げラッシュは恐ろしい?) 

今春から、値上げラッシュが続いています。主なものでは、ペットボトル商品です。コカ・コーラ、アサヒ飲料、キリンビバレッジ、サントリー食品、伊藤園etc、大手飲料会社が、大型ペットボトルの値上げに踏み切りました。いきなりの値上げには吃驚しました。揃って一律20円アップ。まるで申し合わせたような状況です。理由もほぼ同じです。原材料費の高騰、人手不足による人件費の高騰、物流費(輸送費)の高騰の三つです。皆で値上げすれば恐くない、というところでしょうか。他にも乳製品や調味料の値上げも目立ちます。理由はほぼ同じ。こうなると、ハイパーインフレが起こるのではないかという恐怖心が出てきますが、どう考えても日本では起こらないのではないでしょうか。そもそもハイパーインフレの元は供給不足です。今はむしろ供給過剰状態です。戦後のように生産設備が大打撃を受けるとか、ある一つの産業のみで国の経済を支えている場合の不振の結果として自国通貨そのものが世界的信用を無くすとかであれば、可能性はありますが、今の日本ではまずは現実味は少ないでしょう。つまり、モノの量が壊滅的に不足しない限りハイパーインフレは起こしたくても起こりません。緩やかなインフレは起こり得ますが。 

然しながら、身近の食品が揃って値上げに踏み切るとなると、家計への影響は大きい。自衛?が必要になってくるでしょう。が、しかし、企業の方が危険な状態にあると言えます。値上げの循環で、またまた消費が落ち込む方が経済にとって恐ろしいはずだからです。ペットボトルの値上げへの対抗は、とても簡単。誤解を恐れずに言えば、水道の水を飲める国に住んでいる幸福を思って、水道水を飲むことです。少なくとも、水やお茶程度のペットボトルは、水道水でカバーできるのです。極端な話ですが、これからの値上げラッシュに備える必要があるかもしれません。 

日本の技術力は世界でも群を抜いているとの説があります。真実でしょう。車のガソリンエンジンひとつを取っても、日本のアナログ技術無しでは立ち行かない。で、先進国では電気自動車の開発に躍起になっている、と聞いたことがあります。その他、様々な部品関係でも日本の技術が基礎になっていることが多いのです。でも世界は劇的に変わっていきます。日本も新たな革新技術を開発し、質の高い商品を国として出来るだけ多く抱えていくことが、経済安定の要となるのだと思います。 

2019年 5月18日  食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その155】某月某日 ”騒ぐのは家でお願い・・・・ ”の巻き

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某月某日  “騒ぐのは家でお願い・・・”の巻き

よく通る声の持ち主っているのよね。反対に、なかなか聞き取りにくい声の人もいて、声帯構造の問題だろうから、どちらが良い悪いではないけれど、やはり声の大きさはTPOをわきまえてほしいとは思うわ。というのは、よく通る声の人でも、公共の場では常識的に押えたトーンで話す人もいるし、小声勝ちの人も必要とあれば、聞きやすい大きさで話す能力はあったりして。要は周りの状況を把握出来てるかどうかの問題かな。というのはね、最近、飲食店でやけに大きな声が耳に入ってきて、少し、いらつくことがあるざんすわ。聞きたくない話が丸分かりってのも、ノーサンキュー。本人たちは、何にも意識していないんだろうなと思うけど、やはり馬鹿に見える。別にひそひそ声で話しほしいのではなくて、少しはトーンを押えてよ、ってこと。てなことで仲間内で文句を言っていたら、店の構造にも問題ありのケースも多いらしい。

要は、壁に防音効果があるかどうかで、特に飲食店では音を吸収する機能性の高い壁質が必要らしい。それは当然、材料の価格が反映されるわけで、安普請かどうかの判断材料になるんだって。それと天井の高さも関係して、人の声が気にならない環境作りが出来てるかどうかってことね。でもやはり、客本人の意識が一番かな。自宅ではどんだけ大声で喋ろうが(窓は閉めておいてね)勝手だろうけど、他人様の中では距離感を保ちたいよね。普通の声で大丈夫。だれも人の話なんか聞きたくもないんだから、耳にさわらなければOKなのですわ。それがまあ、でかい声で、その人の体の状況とか、金回りのことか、色恋の話とか、会社の人間の噂話とか、まき散らして平気な人がいるのよね。ぶったたいてやりたいわ。ぶったたきませんけど。子供の声が大きいのは、周りへの配慮心がまだ育っていないため。だから大人になっても公共の場で大声でがなりたてる人は、幼児のままってことね。よく、子供の心を持ち続けたいとか言うけど、それは自分勝手にふるまうということではなくて、純真さを忘れたくないということ。そこのところを勘違いしてる人が多い気がするわ。大人になるということは、周りに配慮できるかどうか、だと思う。

2019年5月12日・・続く

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顧客満足の複雑さ 124 「健全なおもてなし」

      顧客満足の複雑さ124「健全な、おもてなし」

 日本の労働生産性の低さの遠因として、度が過ぎるサービス文化をあげる意見がぼちぼちと聞かれ始めてきた。日本が誇るおもてなしは、結果として生産性を低めている、ということらしい。ただ、一口にもてなし文化と言っても、様々な要素がからみあっているので、どの部分を削れば、より生産性が上がるのかの明確な分析は難しい。喫緊の具体論で言えば、コンビニを始めとする店舗の24時間営業や、希望時間宅配システムなどがあげられるだろう。消費者にとっての便利さは、ときとして企業と働く人の消耗を生む。果てしの無い消費者のニーズを満足させるために、企業はまい進してきた。まずは自社商品を購入し、利用してもらわなくては利益を獲得できないのは自由市場では当然なので、便利さと、高品質と、安価は、そのための必須条件ととらえられてきた。勿論、その範疇に入らない絶対的価値を持つ商品もあるが、概ねその三つがビジネスの根幹条件だろう。その中で、最も日本的なものは、便利さではないかと思う。その便利さの永続性が、今、問われている。少しは不便さも我慢すべきではないかと。でないと、提供側がもたないと。でもちょっと待ってほしい。コンビニは24時間営業すべきだと、消費者がデモをしたという話は聞かない。過度ともいえるサービスやもてなしは、いつも提供側の忖度と競争心と決意によって実施されている。 

そろそろ、おもてなしの意味の転換をはかっても良い。少子化はいや応なく加速する。人的サービスは限界に達する。便利さの象徴ともいえる日本全国にある自動販売機も、定期的に補充する人の手が無ければ成り立たない。訪日外国人観光客目当ての商法も右肩上がりの保証はない。国別に偏り過ぎた現状が、盤石だとは思えない。もっとも直接的に顧客と接する飲食店や宿泊関連も、今後のサービス体制を見直すべき時期かもしれない。健全で合理的ながら利益が出る、おもてなしへの転換だ。客自身の志向の変化に気づかないままに、旧態依然とした接客体制を続けていると結局、新たな顧客層の獲得が出来ずに、じり貧になってしまう恐れがある。一例として、多くの客にとって、部屋食は決して有難いシステムとは捉えられていないし、仲居制度や布団敷きも、ときとして面倒なサービスと思われている。だとすれば、今は大きなチャンスといえよう。接客行動の集約化を図るとともに、施設面への投資によって、未来構図を描くことだ。投資額は、客単価の上昇で回収するのが望ましい。消費傾向の潮流は変化し続けている。 

すぐにでも実施すべきは、笑顔とウィットで顧客の満足度を高めることで、言葉は悪いが、このふたつで、かなりの欠点はごまかせる。実際に、このふたつが不足している施設は結構あって、ただただ客をこなしている感は、意外に老舗や旧公的施設に多い。消費者も提供側も、未来にわたって持続実行可能なサービス体制のあり方を、模索することが望まれる。

           2019年4月1日  間島   

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【第163回】 食環境の現状(142)(飲食店の厳しさと乱立

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食文化の豆知識163 食文化の現状142(飲食店の厳しさと乱立)  

食文化という大きな枠組みの中には、飲食店も含まれます。世界文化遺産になった和食は、料理そのものを指しますが、それらを商売にして成り立っているのが飲食店です。勿論、一口に飲食店といっても、洋食系、中華系、和食系、喫茶軽食系etcと幅広く、様々な業種業態があります。本当に数が多い。遊興地区は飲食店ビルが乱立しており、それぞれに数店舗が入って営業しています。1階や地下1階は、看板やエントランスの工夫で歩行者にアピールしやすいですが、2階以上に入る店は、いわゆるフリ客は期待できず、口コミやリピート客に頼らざるを得ず、かなりの営業努力が問われるでしょう。過酷な競争下にあることは想像できます。 

先日、遊興ビルの10階にある、串焼き店に5名で行きました。人気店と聞いていたので勿論予約の上です。6時30分の入店時には半分ほどの客入りでしたが、すぐに満席状態になり、スタッフから二時間制になっている旨を告げられました。時間制を取る店は避けているので、予約時に言ってもらいたかったと思いましたが、やむを得ません。きっちり二時間で出ましたが、それにしても途切れずに客が入る状態で、出店時にもまだウエイテイング客がいました。で料理は?となるのですが、とにかくボリュームがあって、リーズナブル。これにつきます。飲食店の原点を押えている店でした。客層はやはり若い層です。ゆっくりと歓談を楽しむ、というより、がっつり食べて、さっさとさよならするべき店です。これはこれで、軸のある店だと思いました。 

他国の状態は分かりませんが、日本のように、飲食店が入っているビルがずらりと軒を並べているエリアを数多く持つ国は無いように思います。基本的に、いわゆる飲食店ビルは見かけません。大体が1階に店を構えています。商業ビルはあっても、店子がすべて飲食関係で占められているという飲食店ビルは日本独自のスタイルでしょう。ある意味、すさまじい光景です。毎年、30%以上が入れ替わっていく。出店・閉店のエネルギーを考えると、他にそのエネルギーを生かせないものかと、ふと考えてしまいました。簡単に出店できる飲食店ゆえの淘汰ですが、今後もこういう状態が続いていくのか、それとも全く違った景色に変わるのか、少子高齢化の枠を超えた分析論を、経済の専門家に教えてほしい気分になりました。 

2019年 4月14日  食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その154】某月某日 ”恐れ知らずの格下げ料理・・・・ ”の巻き

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某月某日  “恐れ知らずの、格下げ料理・・・”の巻き

いやあ、吃驚したわ。まるで嘘みたいな現象に出くわして。いや、別に命に別状があるとかの話ではなく(当たり前じゃん)、その店のおすすめというか、人気メニューを久しぶりに注文したら、信じられないほど劣化していたって話。ま、地方の飲食店なので、いつも客で賑わっている繁盛店ではないけれど、そこそこ客はついている店で、ワタシも一年に2~3回行く程度(少な!)なの。特別に美味しいわけではないけど、許せるレベルで、人気メニューと言うのは大きな盆に、握り寿司が3貫とかっぱ巻き、刺身、天ぷら、野菜の煮物などが綺麗に盛り合わされた、いわゆる丸盆料理。値段は1000円。ランチ時の訪問時にはいつも注文していたメニュー。それが先日、1年ぶりに訪問して注文したら、なんとまあ、みすぼらしい内容に激変なさいましたこと!目を疑ったわ。料理種は変わらないけど、刺身はぱさぱさの小さな角切りマグロ3つ、野菜の煮物はひじきと豆、寿司はまずいゆで海老とイカとマグロ。天ぷらはちっちゃい海老2尾。はい、おしまい。結局食べたのは、寿司2貫と天ぷらだけ。他は手つかずでサヨナラ。お腹がいっぱいになるわけがなく、連れあいが頼んだ親子丼を三口ほど、情けで分けてもらいましたがな。お恵みあんがと。

こんなことが実際にあるんだと、むしろ感動。経費節減が必要ならば、メニュー自体を改変すればいいだけのこと。街場の店では、半期ごとにメニュー見直しをして、原価率や販売価格などの調整をするものです。お客さんの満足度を低めることなく、むしろどうやって満足度を高めるかのメニュー開発には余念がないのが常識戦略。それが、中身だけをいじって、経費を節減するなどは、口は悪いけど、やっぱり一地方の店だわ。地方の店でも美味しくて魅力的な店は多いと思うけど、街場の競合店に囲まれた店とは、覚悟が違うわね。文句を言うのもしんどいので、その店ではもう丸盆料理は二度と頼みません。ていうか、今度来るのは半年後かな。それまで営業していたら、の話。最近で、一番吃驚した事件でした。何としょうもない事件だこと。もう忘れよう!

             2019年4月8日・・続く

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顧客満足の複雑さ 123 「プラスティックゴミの憂鬱」

量販店でのㇾジ袋の有料化が加速している。プラスティック海洋ゴミによる環境汚染が問題化し、その対策のひとつとして先進国間で取り入れられており、日本でも早晩レジ袋有料化の義務づけが実施されると思われる。しかし、レジ袋有料化が、プラスティックゴミの減量にどれだけの効果をもたらすかは、はなはだ疑問でもある。何故なら、レジ袋は大方の家庭でゴミ袋として有効利用されているからだ。我が家でもしかり、生ゴミなどは必ずレジ袋相応の袋に小分けしたうえで、大袋に入れて出しているので、配布されなければ買うことになる。よって、使用する全体数が変わることは無い。ゴミ袋有料化による変化と言えば、月に80円ほどの家計負担がふえることと、無駄なゴミ量は若干抑えられるかもしれない。ただ、プラスティックゴミ量を減らすことは難しい。生ゴミと異なり、消費者だけの努力でゴミ量を減らせるものでもないからだ。殆どの商品がプラスティックゴミを連れてくる。 

最も問題化しているプラスティックゴミによる海への環境汚染だが、2050年にはプラスティックゴミ量が魚を上回るだろうという説もある。海洋ゴミを多く排出している発展途上国にまで、その危険性の意識が浸透するには気が遠くなる時間がかかりそうだ。となるとやはり喫緊の解決策は、発生させないこと、に尽きる。ペットボトルが一応、リサイクルゴミとしてかろうじて還元できているとするなら、すべての包装にプラスティック材の使用を禁止すれば、一気にプラスティックゴミ問題は解消する。無いものからは、問題は発生しない。ただ、一時的でも経済は後退するだろう。取扱い企業の混乱とダメージは予想を超えて大きいと思われる。また、プラスティック製品の世界規格を建てようと模索する欧米企業に、日本はうまく連携が取れないままに、後追い型になってしまう恐れもある。先進国では、プラスティック材の生産~消費を規制する動きが現実化している。 

プラスティックゴミ問題の解決は簡単ではない。国同士の攻めぎあいもあるだろうし、何より企業と消費者の責任所在の着地点もまだ見いだせていない。消費者としての小さな対策としては、詰め替えタイプの商品を買う、ばら売りの野菜や果物を買う、などがあるが、スーパーの売り場を見るとめまいがしてくる。ずらりと並んだ即席麺コーナーはプラスティックのオンパレードだし、対面のお菓子・コーヒー売り場も、プラスティック包装が殆どを占める。加えて、野菜や果物、魚・肉類までも、廃棄するしかないプラスティック材に大切に包まれている。日本はプラスティック天国だ。消費者が出来ることは限られており、これらのゴミ化防止への道は容易ではない。ただ世界の、特に先進国での動きは過激かつスピーディで、日本も現在の企業寄りの消極的な姿勢から脱する、有効な対策を世界に示す必要がある。プラスティック素材に代わる、自然回帰型の画期的な技術が日本から生まれる可能性を信じたい。今をときめくIT関連のGAFAより、地球そのものの存続に貢献できるのは確かだ。                       2019年3月1日  間島   

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【第162回】 食環境の現状(141)(食材のブランド力には努力が要る) 

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食文化の豆知識162 食文化の現状141(食材のブランド力には努力が要る)  

久々に、淡路島に行ってきました。目的は3年トラフグ。従来、養殖フグは2年ほどで出荷されるのに対し、淡路島では3年間養殖に踏み切りました。結果として、2年物に対して大振りに育ったフグが、出荷できます。それは淡路島3年フグとして、1年のロスを回収できるほどのブランド力を持つにいたりました。我慢が産んだ淡路島の立派な観光資源の登場です。この島で生産される玉ねぎも、有力な淡路島ブランドとして、経済に貢献しています。道の駅やマルシェには、玉ねぎそのものは言うに及ばず、ドレッシングやスープ、菓子類、スナックに至るまで、玉ねぎを使用したオリジナル商品が溢れています。観光客に人気の高い商品群です。今や、淡路島玉ねぎは、その味の良さが料理人からも認められる優秀ブランドになりました。これだけにかぎらず、淡路島では、難しいとされたサクラマスの養殖にも成功し、3年フグに次ぐブランド魚になる勢いです。 

その土地ならではの野菜や魚介類、肉類がブランドとして次々に名乗りを上げ、今や、日本中、ブランドもので溢れています。それらすべてが、成功しているわけではありません。ブランド化を確立させるには、それ相応の努力の積み重ねがあることも忘れてはならないでしょう。やはり質的内容が伴わないと、いつか廃れるでしょうし、持続供給力も必至です。値打ちを高めるための数量制限も高度なテクニックを必要とします。そう、努力なしのブランド化はあり得ません。ただそこで採れるものにブランドとしての付加価値をプラスする方法もありますが、やはり育て上げるという努力が無いと、採れなくなれば終わってしまいます。かつての北海道のニシンがいい例です。人気の関サバも豊後水道をサバが通ってくれなければ、供給できません。 

世界に目をやれば、ブランド化された商品や農作物が市場を席巻しています。フランスのシャンパンしかり、イギリスのスコッチウイスキーしかり、ドイツのソーセージしかり。イタリアではピザ、スペインはパエリア。日本に目をやれば、国あげての努力というより、各地域の努力に頼っている感がします。先の淡路島もそうですが、京都などは最も成功しているエリアです。豊かな歴史は勿論ですが、京都ブランドの発信力は感心するほどです。それも努力の賜物に違いないのです。淡路島の3年フグやサクラマス養殖も、実を結ぶまで数年以上かかったと聞きます。ですから、他エリアのブランドをうらやむのではなく、官民あげてのブランド創出の努力で、各地域の人気商品を作ってほしいと思います。

2019年 3月17日  食生活アドバイザー 間島万梨子

 

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