【第133回】 食環境の現状(112) (ネットの利用で料理に変化を)

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食文化の豆知識133 食文化の現状112(ネットの利用で料理に変化を) 

毎日の家庭料理は、大体が定番ものを順番に作っていくことが多いのではないでしょうか。勿論、家庭ごとに好みは分かれるので、皆、同じものを食べているわけはありませんが、普遍性の高い料理が毎日の食卓を飾っているに違いありません。馴染のある素材と味こそが家庭料理の良さでもあるので、何か変わったものを食べたいときには、外食を利用することになります。だから、外では、家であまり食べないものをいただきたい。おふくろの味を売りにしている店は、男性にこそ人気があるかもしれませんが、台所を預かる女性には人気が無いのもうなずけます。本当に、家での食事は変化付けが難しいものです。

何十年?も前の料理本には、ベーシックな料理が豊富に紹介されていますが、料理もやはり変化していくもので、新しい調理法とか、斬新な食材の組み合わせとかに挑戦したいという人も多いのではないでしょうか。そんな時、ネットの料理情報がとても役に立ちます。メーカーからの情報のみならず、ユーザーのホットな調理法なども紹介され、まさに百花繚乱。これでは高い料理本は売れないだろうな、とこれは要らぬお節介。また、食材を美味しく仕上げる調理法など、本にも載っていないテクニックがいとも簡単に、ネットに掲載されている。生きた情報です。ただ、それを信じるか信じないか、実行してみるか実行はしないか、実施して成功したか失敗したか、はあくまでネット利用者の自由の元なので、お金を払って購入した料理本と比べて、発信者の責任はまずありません。でも、大体が信用できる情報が発信されています。 

これから売り場に秋の味覚が並ぶことでしょう。松茸には手が出ずとも、栗や秋野菜に秋刀魚に果物。それらをどう食するか、定番方法はベストでしょうが、ちょっと変化のある料理に仕上げたいときに、ネットは豊かな情報を発信してくれます。その通りに調理して失敗しても、うらみっこなしですが。 

                 9月5日  間島万梨子 食生活アドバイザー

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