【第126回】 食環境の現状(105)価格の高止まり

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食文化の豆知識 126 食文化の現状105(価格の高止まり?)

国内消費が伸び悩んでいるとか。賃金は上がっているのに消費がなぜ思うように伸びないのか、諸説あるようですが、やはり将来不安なのでしょうか。それとも増税の影響?経済は本当に生き物で、予測がつきません。外からの内からの様々な変化を受けて経済も連動していくので、経済をつかさどる分野は大変だと思います。思い通りにはなかなか動きませんから。でも大企業の多くはこの春、確実にベースアップがあるようだし、アルバイト時給も底上げしています。全体としてみれば、消費がもっと伸びていいはずなのに、というところでしょうか。 

ただ、一般庶民が接するスーパーマーケットでの各商品・食品価格をみるに、高止まりしているように思います。バター・チーズは品薄状態時の高価格から戻っていませんし、果物もかつての方が安かった。バナナ・いちごは完全に高止まり価格です。国産牛肉も相変わらずの高値推移だし、魚介類も高値安定になっています。つまり全体にお金が要るようになってきている。だから自衛せざるを得ない?調味料や豆腐などの安定低価格商品は、数多くあるものの、肝心の生鮮品がじわりじわりと値を上げているので、家計は余り楽にはなっていない。それでも、並んでいるお得商品を吟味し、消費者は知恵を絞って必要とするものを購入しているのではないでしょうか。 

外食でも、かつての激安メニューのラインナップ状態は見られません。牛丼店でも500円以上のメニューが目立ちますし、ハンバーガー店も結構な価格になります。ワンコインでお腹を満たすのは、なかなかに難しい。分野は異なりますが、電気代も高値安定状態です。春からの電力自由化を受けて、名乗りを上げた各社が割安感をアピールしているものの、中身は十分吟味の余地がありそうです。そうはお得な要素ばかりがあるわけはありませんから。こうなるとまさに企業と消費者の真剣勝負です。企業には精鋭のプロ?がいて、マーケティングを駆使し、これくらいの価格で売ってみようと勝負をかけてきますから消費者もより賢くなる必要大です。中身を見極める。価値を見極める。比較対象能力を磨くetc、忙しくなりそうです。 

2月6日  間島万梨子 食生活アドバイザー

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