【その16】某月某日 “ 驚きのフランス料理 ” の巻き |
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ああ、しばらく温泉旅行に行ってないなあ。広々とした大浴場と眺望の良い露天風呂。 清潔で居心地の良い部屋、それと海の幸、山の幸の手の込んだ料理の数々。体と心が同時に解き放たれていく。日ごろの仕事漬けの日々からの解放。いいなあ。え?何が仕事漬けだって? 遊んでばかりいるくせにって? 確かに・・・ でも、たまにはのんびりとしたいよね。で、思い出しました。名付けて“驚きのフランス料理”を。 |
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そんな前のことではないのよ。伊豆方面へ二泊三日の温泉旅行としゃれこみました。言っとくけど家族旅行よ。分かってるって?彼とのおしのび何とか、ってこともあり得るじゃない。あり得ない?まあいいわ。のんびりしようということで、連泊にしたんだけど、二日続けて、同じような料理はどうもね、と思っていたら、宿から二日目はフランス料理になさいませんかとの連絡。わ!すごい。純和風旅館なのにフランス料理だって。何でもその方面のシェフがいるらしい。渡りに船で、お願いしますってことになりました。料理種が8種類ほどもある豪華なコースらしい。フランス料理で8種類?会席料理なら分かるけど。もっとシンプルなコースを、と頼んだけれど、やんわりと拒否されました。
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で、二日目の夕食。まずはサーモンマリネのみの前菜。ふむふむ定番ね。次が海老のフライ3尾、そして大量の鴨ロース、白身魚のソテー、スープ、でかいハンバーグステーキ・・・食べられませんでした。半分も。これって、フランス料理?洋食っていうんじゃない?しかもメイン料理ばっかり。馬が食べるかと思えるほどのボリュームで、味は極めて一般的。多分、そこのシェフとやらは、少し洋食系の勉強はしたんでしょうね。一生懸命なのかもしれないけれど、安易にフランス料理を標榜してほしくはないな、と正直思いましたよ。
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やはり、純和風旅館では、日本料理が似合います。連泊客なら、一日目は会席コース、二日目は、天ぷらコースとか、鍋とか、寿司コースとか、色々あるじゃない。技に自信のあるもので勝負しなくっちゃ。日本料理もバラエテイ豊かなんだから、そこは工夫の余地があると思いますよ。ほんと、温泉っていいよね。また、春の旅情を味わいに遠出しよう。 さて、だれと行こうかな? 迷ってしまう。うふ。 |
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【つづく…】 |