【第5回】 [ 期限表示 ] の見方

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【第5回】 [ 期限表示 ] の見方
 
ここ数年、食品の安全への関心がとみに高まってきています。様々な生活習慣病といわれる症状の発生は、食生活環境に所以する場合が多いといわれています。また、頻発した食品業者による産地不正表示や輸入野菜の農薬残留事件などが、いやが上にも、食への関心を引き起こしました。いまや、私たちは安全で豊かな食生活を送るために、自己防衛的に正しい知識と選択を持っていかねばなりません。
 
食品に記された期限表示も、その期限までの安全を保障しているという意味で、正確に理解する必要があります。期限表示には、[ 消費期限 ] と [ 賞味期限 ] の2種類があるのは良くご存知ですね。[ 消費期限 ] は、この期限内に必ず食べてください、というメッセージです。肉や魚、惣菜の弁当など、品質が変化しやすい食品につけられています。[ 賞味期限 ] は、この期限内なら美味しく安全に食べられますよ、という意味です。つまり、賞味期限は、多少は過ぎても、まあ大丈夫。
ただ、[ 消費期限 ] にしても [ 賞味期限 ] にしても、表示された条件下での開封前の期限で、いったん包装をあけてしまったら、できるだけ早く食べてしまうのが安全です。
 
昔は、あまりこういう [ 期限 ] は、目にしなかったような気がします。添加物の入っていない生の食品を使うことが多く、まだ食べられるかどうか、食べて安全かは、嗅覚と味覚、視覚をフル回転して判断すれば、まず間違いはなかったのです。ところが、様々な食品があふれ、保存性を高めるための防腐剤などの添加物が、人間本来の感覚の能力では判断しかねる状況を招いたといっても過言ではないでしょう。でも、今からでも遅くはありません。食品の本当の味を五感でキャッチし,安全性を判断できるための正しい選択眼を養っていくのに、遅すぎるということはありません。これから、安全な食べ物を楽しめるための豆知識をご提案していきたいと思っています。
 
 
 

 

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