食文化の豆知識」カテゴリーアーカイブ

P&Cネットワークの間島万梨子がお届けする、食文化や食の安全をめぐる連載レポート。
旬の話題を含めて、食の大切さを綴ってまいります。

【第53回】 [ 食環境の現状(32) ]

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 食文化の豆知識  53 [食環境の現状 32] 

某ハイパーマーケット・レジ係さんの挨拶マニュアルがまた変わりました。これで三回

目の変更となります。最初の「マイバッグをお持ちですか?」から始まり、「レジ袋ご入

り要ですか?」と続き、「レジ袋、お入れしてよろしいでしょうか」となりました。ご丁

寧なお言葉だこと。これが最終となるのでしょうか。これほどの変遷は珍しいことです。

クレームが出たのかもしれません。前にも指摘したように、エコバッグを持参している

人はざっと見る限り1割程度で、少量を購入する買い物客です。まとめ買いをするには、

マイバッグは適しません。で、ほとんどの客に「いいえ」と言わせて平然という姿勢に

驚きましたが、比較的短期間でめまぐるしく対応が変わりました。ばかばかしい。ここ

はシンプルに商品量に応じてレジ袋を入れればいい。不要な人はその旨、きちんと告げ

てくれるはずです。レジ係さんも指示がめまぐるしく変わって大変でしょう。お疲れさ

まです。上層部に、エコの最先端を走っているとの大層な自負がおありなのでしょうか。

 

この店に行く目的は、主にPB商品の購入です。価格的には確かに安いし、内容も納得

できる質です。でもふと考えてしまいます。各メーカーが安価なPB用に身を削って商

品を製造する代わりに、商品棚に陳列してもらっているのだな。小売りの力は益々強く

なるのだろうな。メーカーの悲鳴が聞こえてきそうです。ごめんなさい。買わせていた

だきます。

 

レジ係といえば、近くのスーパーマーケットに、素晴らしく有能な方がおられます。ま

ず必ずお客の顔を見ての「いつもありがとうございます」の挨拶のあと、実にスピーデ

イーな、そして丁寧な精算が始まります。冷蔵品と野菜、乾きものをかごの中で整理し

ながら納めていくのです。買う時も、一応は分けてかごに入れるのですが、どうしても

商品は混在してしまいます。それを彼女は見事に仕分けてくれるのです。おかげで、と

ても袋に入れやすい。同質のもの同士にきちんと分けて収まっているのを、各袋にスム

ーズに入れていけばいい。プロの仕業を見せてくれます。少し混んでいても、彼女のレ

ジに並びます。結果として早く精算がすむからです。まさに“いい仕事してますねえ”

の言葉を借りたい。どのような仕事でも知恵と技を働かせることが大切なのだ教えられ

ます。

 

平成21年12月2日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第52回】 [ 食環境の現状(31) ]

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食文化の豆知識  52 [食環境の現状 31]

 

外食業界の売り上げ低迷が続いています。外食業界に限らず、消費縮小の影響は百貨店

業界やスーパーマーケットにもおよび、内部体制の立て直しが求められています。

生き残り戦略としては、まずは人件費等のコスト削減や不採算店の撤退が考えられます

が、百貨店などでは大規模化への改修が、売り上げアップ期待を担う場合もあります。

莫大な設備投資で業績の拡大を狙う策です。

 

ただ外食業界では大規模化へ転換する余力があるとは思えません。特にチェーン展開を

している企業では、縮小ないしは業態変換が盛んに行われています。ファミリーレスト

ランの雄である“すかいらーく”も、自社絶対ブランドの「スカイラーク」を無くし、

ガスト体制へ変換しました。他ファミレスも不採算店の整理を急いでいます。余分なも

のをそぎ取って、強い体制へのスリム化をはかる必要に迫られてのことです。

 

あるファミリーレストラン社から、メニュー調査を依頼されていた数年前は、競合他社

のメニュー調査でファミレスに足しげく通っていましたが、個人としては最近、足を運

ぶことはありませんでした。ファミレスの苦戦が伝えられて久しいのですが、現場はど

のような雰囲気なのか掴んでいませんでした。数年前の印象ではファミレスは、料理に

卓越さは望めないものの普遍的な味、教育の行き届いたサービスレベル、清潔な内装で、

顧客から支持されていたように思います。ところが先日、某ファミレスを訪れて驚きま

した。すべてが荒んでいるのです。表面的には普通に見えますが、チェックポイントで

評価すれば、テーブル上の乱雑さ、時代遅れのトイレ仕様、サービスのいい加減さ、料

理のずさんさetc、どれもかなりひどい状態です。お昼時なのに、5割程度しか客がい

ません。数年前のQSC調査で,他社を押さえてトップ評価の結果をクライアントに報

告したチェーン店であるがゆえに、衝撃を受けました。これが今の状態なのだと。売り

上げ不振と店の非力さの悪循環が見て取れました。恐いことです。

 

で、最近訪問した専門洋食店を思い浮かべずにはおられませんでした。50席ほどの店

内は6時には満席で、何と8時には二回転をしていました。つまり10時くらいまで、

ずっと満席状態が続いているのです。客単価は5000円程度で、値段に見合うしっか

りとした料理を出しています。柔軟で気持ちのいい接客にも大人の対応を感じました。

すべてが、心地よいのです。その店のトイレは素晴らしいの一言でした。

客が見事に店を選別している。選ぶ目を持っているということでしょう。提供側にとっ

て、本当に大変な時代が到来したようです。

 

平成21年11月7日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

 

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【第51回】 [ 食環境の現状(30) ]

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食文化の豆知識  51 [食環境の現状 30]

 

客が自由に料理を選んで、それなりに自分だけの好みのコースに仕立てる風潮が高まり

つつあるようです。プリフィクススタイルも何種類かの中から客が選択するという方法

で、従来のお仕着せコースと比べると、楽しさが増しました。10年ほど前は、結構有

名なフレンチレストランでも、コースで客が出来るチョイスといえば、メインディッシ

ュの肉の種類(サーロインかテンダーロイン)か重量くらいだったことを思えば、隔世

の感です。フレンチのコースに必ずついているコーヒーやデザートも、私には不要のも

のなのです。それより、食後にはポルトワインを一杯いただいて、食事を締めたい。

食の嗜好なんて、ひとそれぞれ異なるのが当たり前のはずです。だから、なるだけ選択

肢は多い方がいいのです。売り手側のケースバイケースの柔軟な対応が、様々な生活シ

ーンを豊かにしてくれます。

 

ある中華料理店は、とてもコストパフォーマンスがいい店なので、時折利用しているの

ですが、柔軟性に満ちています。ここでは、コース料理も用意されていますが、魅力的

で美味しい料理を数種類オーダーして、いつもシェアしていただいています。点心や大

振りの海老料理などの、何個入りという料理は、個数を人数分に合わせ、値段も調整し

てくれるのが、とても有り難い。単品料理を、柔軟に人数分に合わせて作ってくれる店

は意外に多くはありません。

 

先日訪問した日本料理店も、刺身盛り合わせを、人数分の数量に合わせてはくれません

でした。とあるイタリアレストランでも、一皿の量を変えようとしない。まさに頭が固

いとはこのことです。POSOES(オーダーエントリーシステム)を導入しているチ

ェーン居酒屋やファミリーレストランなら、コンピューターの処理上、数量や値段の変

更は客の頼みでも、聞き入れにくいでしょうが、専門店はその気さえあれば、難しいこ

とではありません。マニュアル対応や膠着したサービスは、、時としてレストランの本質

から離れ、客の満足度をはなはだしく低めてしまう危険性を含んでいます。

 

こうあらねばならない、という生真面目さも大切ですが、臨機応変な対応は人生を豊か

に彩るのは確かです。レストランの世界に限らず、決められた規則に縛られていること

が多いものです。勿論、他人に迷惑をかけないマナーや常識は持ち合わせるべきですが、

細かいことは、その時々に柔軟に処理していけばいい。要は、規則や決まり事は、人の

ためにこそあるということ。提供側の都合で決めてしまうと、必ず膠着が発生します。

レストランや旅館は、お上や役人の真似をしないで、客の期待に柔軟に対応してほしい。

最近、そういうところが増えてきているのは、うれしい限りです。

 

平成21年10月5日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第50回】 [ 食環境の現状(29) ]

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食文化の豆知識  50 [食環境の現状 29]

 

ある巨大スーパーのレジでいつも感じる不愉快さが、若干解消されました。受け答えの

フレーズが変わったのです。以前は「マイバッグをお持ちですか?」「いいえ、持ってい

ません」でしたが、「レジ袋ご要り用ですか?」「はい」という問答になりました。これ

だと、少なくとも、否定的な返事をせずにすみます。マニュアルの改善です。

若干解消、と言ったのはこれでもなお、企業側の傲慢さを感じるからです。何故、毎回

そのような問答を繰り返さなければならないのでしょうか。“レジ袋不要の方はお申し出

ください“の表示をすれば済むことです。エコロジカルとやらで、客を啓蒙する前に、

自らがすべきことは山ほどあると思うのですが。

 

それと今ひとつ、解せぬことがあります。夏場は、購入した冷蔵食品を氷で守る必要が

あります。だれもが、30分以内に自宅の冷蔵庫に移せるわけではない。スーパーでは

氷の用意がしてありますが、そこにこのような表示が。“お一人様、氷は一袋でお願いし

ます“ 多くて2袋の表示です。大量のまとめ買いをしても一個だけ? とても足りま

せん。衛生面からも最低3~4袋は必要です。当然、相応の氷をいただきます。“お一人

様、一個限り”の表示が空しく心に響きます。本当に、「お節介でうるさい」。客を幼児

扱いしないでいただきたい。

 

そこで、農業問題です。政府・石破農水相を中心として計画された減反政策見直し案が
頓挫しました。米価維持に執着する農林族議員や農協の猛反発があったのは、自明の理です。

せっかくの、日本の農業再生の芽が摘まれてしまいました。意欲的な農家にとっては、

残念な結果でしょう。生産調整に参加せず、自由にコメを作り、コメの需要を自ら喚起

する能力を持つ農家は、想像を超えてはるかに多いと思うのですが。ここでも、「お節介

でうるさい」、が存在しています。意欲ある農家にこそ、助成金を惜しまずバックアップ

するのが、大人の当たり前の政策です。

テレビで、アメリカのコメ農家を紹介していました。驚きました。広大な農地で何とも

荒っぽい作り方をして、稲も日本のようにきれいに並列していません。でもきちんと実

り、収穫に至っていました。最低限の人手で収穫したアメリカのコメは機械で精米され、

海外に大量に輸出されているのです。価格も割安です。しかもブランド米らしい。取材

者も、そのコメで作ったおにぎりを、美味しいと言って食べていました。

ためいきが出ました。何も、アメリカの真似をする必要はありませんが、このコメの作

り方と生かし方を見て、目からうろこが落ちたのは確かです。

 

平成21年9月6日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第48回】 [ 食環境の現状(27) ]

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食文化の豆知識  48 [食環境の現状 27]

大規模オンライン旅行会社エクスペディアが実施した“ベストツーリストランキング

2009(もっとも好ましい観光客)“で、日本人がトップになりました。2007年、

2008年と3度連続の第一位です。調査は、世界各国のホテル経営者や従業員、約

4500名を対象に、世界27カ国の旅行者について、礼儀正しさやチップの額など

9項目のカテゴリーでの評価をあおいだものです。

 

日本人旅行者は、礼儀正しさ、清潔さ、苦情や不満の少なさ、などで総合トップ。2位

は英国人、3位はカナダ人と続き、4位ドイツ人、5位がスイス人でした。なるほど

なるほど。下位グループは24位にトルコとギリシャ人、26位はスペイン人、そして

フランス人が、外国語への順応性の欠如、傲慢さ、チップの少なさ(ケチ)などの評価

で、堂々の最下位となりました。え?、という結果だと思いませんか。確かに、フラン

ス人は態度が大きいだろうな、地元の料理を馬鹿にするだろうな、と納得できますが・・。

 

調べてみて、得心がいきました。28カ国を対象にした2007年の調査でもフランス

人が最下位でしたが、27位にインド人、26位に中国人、25位はロシア人というラ

インナップです。翌年の2008年では、最下位は中国人。インド人、フランス人、ロ

シア人がそれに続いています。評価では、無礼で、部屋を汚し、行儀が悪いのだとか。

でも2009年では、フランス以外の下位国は、調査対象からはずされているのです。

で、フランス人が見事、最下位に返り咲き。バンザイバンザイ。

ちなみに、アメリカ人は、チップの額が最も多いのだとか。おおざっぱな国民気質が見

て取れます。個人的には、フランス人より好きかも・・・です。

 

ホテルも商売ですから、あまり難しいお国は刺激したくない、のが本音でしょうか。そ

の辺のことは、よく分かりませんが、フランス人は悪評に耐えうる、したたかさを持っ

ているということなのでしょう。とにもかくにも、日本人が3年連続でトップに選ばれ

たのは、素直にうれしいことです。

この調査結果は、私の見る限り、産経新聞には小さく掲載されていましたが、大新聞?

には出てなかったようです。もっと、喜んでいいことだと思うのですが、日本人が世界

で好感されるのを、あまりうれしく感じない向きもあるようです。朝日新聞は、200

8年の結果を受けて、天声人語に「・・・略・・・ホテルの評判がいいとは、要するに

扱いやすいということらしい。・・・略・・・苦情や不満はしまい込まず、サービスのプ

ロ集団にひと仕事させるくらいがいい。わがままな上客というのもある」と書きました。

本当に、この新聞は何を主張し、何を思想の軸にしているのか、私の乏しい頭ではよく

分かりません。絶対平和と無抵抗を錦の旗に掲げる一方で、わがままになれと? 要す

るに、日本が気にくわないのかな、と。これはあくまで狭量な私の感想です。

今回の内容は、“食”とは直接、関係ないのですが、エクスペディアの調査結果を、さり

げなく、ちょっとはにかんで、日本人として喜んでみたいと思いました。

 

平成21年7月12日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第47回】 [ 食環境の現状(26) ]

 この6月に、英経済誌エコノミストの調査部門EIUと人道ビジョンが、世界144カ国の政情や治安レベルをランク付けした、「世界平和度指数」2009年版が公表されました。平和度指数は、対外戦・内戦の数やそれによる死者数、国内政情不安やテロ発生可能性、軍人の数、兵器の輸入量、人権状況、犯罪収容者数など、多岐にわたる平和度に関連する要因を数値評価し、重要度も判定してランク付けしたものです。日本は昨年より2ランク下がったものの、堂々の7位に位置しました。アジアでは唯一の10位以内入りです。ちなみに中国は74位、アメリカは83位、ロシアにいたっては136位。そして最下位はイラク、アフガニスタンです。なるほどな、と妙に納得できる結果です。

 

一方、1位はニュージーランド。そして2位から6位までは北欧各国で占められています。このランクは、政治的に安定した面積の小さい国、また米国の軍事力庇護下にある国などは、ランクが上位になりやすい、などといった揶揄はあるものの、この評価を謙虚に受け止めつつ、我が国の平和に感謝の念を持たざるを得ません。何かあれば国民が暴動化したり、内戦が勃発するような国や、後進国に武器弾薬を売りつけ、巨額の利益を手中にして、なおかつ平和国家の仮面を平気でかぶっている国は、そこらじゅうに存在しているのです。

 

この公表は、某新聞にほんの小さく掲載されただけのようでした。自国の悪口は、はばかることなく声高に叫ぶのが大好きな人達にとって、日本が7位にランク付けしたことは都合が悪い結果なのか、といぶかってしまうほどです。勿論、どのような国にも矛盾があり、格差はあります。景気の変動も避けられません。完璧なシステムで動いている国などないでしょう。それらを是正していく努力が絶えず求められるのは,言うまでもありませんが、もう少し、母国に感謝と誇りを持ってもいいのではないでしょうか。日々、いらいらしがちなことが多いにしても、です。

 

食に関しては、こんなに豊富な食材に恵まれている国は多くはないはずですが、自給率の無惨なまでの低さは、早急に具体的戦略をもって回復していく必要はあります。今のところ、食糧は潤沢に国内に出回っています。それも日本が経済大国である限り。農業の再生は国の根幹を支えるものです。また、同等の先進国と比べても、食材の価格が非常に高いのは何故なのか。肉は言うに及ばず、野菜、果物etcの価格はかなり高めです。海外に行けば痛感しきりです。非効率生産と、消費者にわたるまでの経費の高さが理由なのでしょうか。だれかがぼろ儲けしているのでしょうか。生産者の方達が、そんなに儲けているとは思えません。無駄をなくす。税金の無駄をなくすと同様に、あらゆる分野にはびこっている無駄をなくしてこそ、経済大国・平和国家に住んでいる恩恵としての、生活ゆとり感があじわえるというものです。

 

平成21年6月16日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第46回】 [ 食環境の現状(25) ]

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世間をにぎわしている漢検問題、正確には(財団法人)日本漢字能力検定協会の前理事長以下
関係者の背任横領が問われている事件です。同協会は1975年に前理
事長らによって発足し初回
は全国でたった700人程度の受検者であったといい
ます。それが今では年間280万人もの人が
受検する超人気検定にまで成長しまし
た。1992年に公益法人となったことも、人気に火を付けた
ものと思われます。
ここに至る道のりは並大抵のものではなかったでしょう。我が国には様々な
協会が
ありますが、ここまで成長するには、漢字ブームの後押しがあったとしても、身を粉にして
協会の発展に心血を注いだ人の努力が実を結んだことは確かです。
 

でも予想もしなかった巨額の利益を前にして、初心は葬り去られ私物化の一途をたどることに
なります。公益法人が税制でも優遇されているのは、利益がでれば社会
のために役立てるという
役目を担っているからです。自分で好きなように億単位の
お金を使いたかったのなら、一個人会社
のままでいればよかったのです。公益法人
というお墨付きをもらいながら、好き勝手に私物化する
ことは、許されません。

ただ、この漢検は良くできた検定だと思います。ごまかしがない。漢字能力を試すだけのもの
だからです。ビジネス上の有利性を保証しているわけでもないようです。個々人の漢字好きが
後押ししたのです。メデイアもさかんにもてはやしました。

 

一方、巷間には、○○検定があふれています。もともと検定なるものは自由に創り上げることが
出来るのです。一会社が協会と名乗ることも出来ます。色々な知識の
習得にチャレンジしたい
人達向けに、まさに検定のオンパレード時代になってきま
した。それはそれで結構なことだと
思います。人間生涯勉強。どんな検定でも、相
応の勉強は必要です。頭の体操にもなります。
自分の仕事に関連したものなら、チ
ャレンジしたいと思うのは当然かもしれません。

 

しかし、数ある検定の中には、うさんくさいものもあります。資格ビジネスと呼ば
れる類です。
検定に合格すれば、このような仕事に就くことが出来ますよ、という
誘い文句。食関連でも、
食への関心増大という時流に乗って、色々な検定が出てき
ました。ただ、国の認める資格では
ない限り、あくまで個人的知識の習得の範囲で
あるべきで、多くはその範囲内で受検者を
つのっていますが、中には首をかしげる
ような検定も存在します。その見分け方は?
「検定に合格すれば、こんな仕事が出
来ます」は、疑ってかかった方が良さそうです。また、
法外な費用を請求するとこ
ろも要注意。講義さえ受ければ資格進呈というのも講義料がとても
高い場合があり
ます。要は、検定はあくまで自分の生活知識向上のため、もしくは自分の仕事に
ラスアルファになると判断してチャレンジするものだと思います。

 

平成21年5月15日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

 

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【第45回】 [ 食環境の現状(24) ]

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メディアが取り上げる食材に関する情報は、主に健康を保持する食生活への提言を

基に組み立てられていることが多いようです。例えば健全に痩せる食材、血圧を下

げる食材、糖尿病予防の食材、便秘に効く食材、お肌に良い食材などなど。その多

くは生活習慣病予防に役立つ食材情報といったところでしょうか。

 

その発信元が新聞である場合、反響は穏やかなものですが、テレビとなると狂乱と

まではいかずとも思いもかけない混乱を招くことが多々あります。紅茶きのこ、コ

コア、マロニー、バナナ。筆者自身はテレビは余り見ないので、現状を目にしてそ

の理由がテレビであることを知るわけです。朝食に欠かせないバナナが売り場から

消えてしまったのは何故?鍋物にいつも入れるマロニーが見あたらない!

 

紹介される食材すべてが自分にかかわることは無いのですが、日常に食している食

材が売り場から消えると、正直あせります。でも、大抵が3~4週間ほどの不便を

がまんすれば元の平穏な状態に戻ります。一体、あの騒ぎは何だったの?という

感じです。食生活は、つまるところ自分自身の習慣が大きく作用するもので、一時

のブームに乗っかっても習慣化しない、ということなのでしょうか。あの美味しい

バナナにしても、テレビのダイエット効果情報に乗って買いあさった人達が飽きて

しまったか、思うような効果が出なかったので購入しなくなったか、多分、後者の

可能性大でしょう。バナナを食べるだけで痩せるはずもないのです。

 

肥満、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の原因は、食が8割、遺伝的体質が2割く

らいではないかと思います。体質はいかんともしがたいところです。血圧は、同じ

ものを食べても加齢現象や体質によって、高くなってしまう人はいます。肥満も太

りやすい体質は確かにあるようですし、糖尿病も膵臓の能力差によって発症率が影

響されます。ただ発症しやすい体質を、食でカバーすることは充分に可能なのです。

 

体に良い王道的食材も食品もありません。どんなに良い成分が含まれていようとも、

そればかり食べて体にいいはずもありません。結構なうたい文句付きの高価な健康

食品を取るより、多種多様な野菜と良質のタンパク質をほどほどに食べる方が、よ

ほど体が喜ぶというものです。メディアもいい加減に、特定の食材宣伝を辞めて欲

しいものです。

 

平成21年4月12日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第44回】 [ 食環境の現状(23) ]

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海外に行くと、自国との様々な慣習の相違を目にすることが多々あります。

渡航先は両手には及びませんが、それぞれに確実に日本と異なるものがあって

興味がつきません。それが海外旅行の醍醐味でしょうか。また渡航先が欧州か

アジアかによっても、相違の内容が大きく変わってきます。

 

特にそれぞれのお国柄を如実に知ることが出来るのは、食関連でしょう。日常に

不可欠な“食”は、だれでもが、その違いを実感できるものです。そして海外に

行く度に、日本の食レベルの高さを再認識させられます。まず味の繊細さ、見栄え

の良さ、素材の新鮮さ、洗練度合い、清潔さ、どれをとっても日本がトップクラス

であるのは確かなようです。子供の頃から食べ親しんでいるという理由だけではな

く、料理に関するこだわり度の高さは、国民性といってもいいのではないかと思い

ます。

 

かの国々でいただいた旅行社おすすめのレストランでの、馬が食べるほどのでかく

固いステーキ、うどんのようなスパゲッティ、臭いが気になる魚料理、山盛りのフ

ライドポテト、油っぽい焼きめし、味のめりはりが無い巨大サーモンステーキ、生

状態の人参・ブロッコリー、菜っ葉ばかり大盛りのサラダ、お化けのような無味マ

ッシュポテト、などなども、いい経験です。逆に思い出してもよだれが出るような

ロブズターの甘辛炒め、目にも美しい点心の数々にラッキーにも出会うこともあり、

海外での食事は誤解を恐れずに言えば、まさに博打そのものです。それはそれで楽

しい。

 

ただ“おおらかさ”という点で妙にうれしくなってしまうことが、海外では結構あ

るのです。繊細さや見栄えの良さは、下手をするとちまちまさにつながり、手をか

ける料理は値段の高さに反映されます。

日本人から見ると、あんなに大量の、しかもたいして旨いわけでもない料理を、美

味しそうに食べている現地の方を見ていると、こちらまで驚きを通り越して、楽し

くなってくるから不思議です。一様にどの国も日本人より食欲は旺盛でおおらか。

 

サービスも日本ほどには丁寧ではありませんが、かつての社会主義国を別にしては、

ナチュラルな素朴さを感じます。レストランでも、何か問題はないか、楽しんでる

か、などとフランクに聞いてくれる。そこには、型にはまらない各自の接客スタイ

ルがあります。その国に、大人を感じる瞬間です。

 

平成21年3月15日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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【第43回】 [ 食環境の現状(22) ]

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 いよいよ、コメの減反政策の見直し改革案に、政府が取り組みはじめました。減反政策は、
いわゆる生産調整と同義語ですが、政府ならびに行政の農政への無策ぶり
を顕著に露呈した
ものといえば言い過ぎでしょうか。要するに、コメ消費が低迷し
だしたので、価格安定のためにも
生産量も減らしなさい。ついてはコメ農家がコメ
の生産を減らしたり他作物に転換すれば、
補助金を出して所得補填をしましょう、
という政策。

 

何と頭の要らない、つまらない政策でしょう。コメの需要拡大への知恵も策もなく、真に意欲ある
農家を押さえつけ、お金でかたづけようとする。そこには農業に従事
する人の票田をあてにしよう
との目論見もかいま見えます。票田のためには、兼業
農家でも零細農家でも数が多いままの方
が有利なのですから。

 

そして、減反政策がはじまってからの約40年で、7兆円もの税金がつぎこまれてきたのです。
結果として、生産効率の低いままに農地が分断され、みじめなほどの
食糧自給率の低下と、
荒れた休耕田の増加を招いてしまいました。今、求められる
のはコメの増産を需要拡大に結び
つける知恵の結集と、意欲的な農家の育成でしょ
う。農家のコメ作りへの自由な活動を促し、
農業を活性化していくためには、減反
政策の見直しは急を要します。

 

農地を集約して生産効率を高めるには耕作規模拡大が必要です。企業の農業参画を勧める

には農地借用の自由化も急がれます。持ち主が手放さないままに休耕田化している農地の有効

利用なくして、日本の農業の展望は開けません。限りある国土なのですから。

 

とにもかくにも、農業改革の扉は開かれました。意欲と能力のある農家への一層のフォローが政府
と行政の重要な役割です。世界の人口は増加しており、食糧不足は
避けられようもありません。
農政改革の必要性と具体的政策は明確です。あとはい
かに実行するかです。
現実に、飼料米づくりに邁進しはじめた農家もあるようです。

意欲ある農家や企業が、政府や行政の一歩前をすでに進んでいるのかもしれません。

 

平成21年2月11日 P&Cネットワーク 間島万梨子  食生活アドバイザー 

 

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