【第9回】 [ 食の安全意識の高まり(3) ]

食文化の豆知識
 
【第9回】 [ 食の安全意識の高まり(3) ]
 
食品の安全性への関心が高まるにつれ、食品加工分野でも、有機栽培原料を 使用したものが人気を集め出しています。最近のスーパーマーケットでも、 有機味噌、有機醤油等を見かけることが多くなりました。価格は少し高めです。
 
お酒でも、オーガニックビールや有機酒が出てきています。オーガニックビールとは、原料となるモルトやホップも有機栽培のものであることが条件となっており、国内ではまだ殆ど生産されていないため、アメリカやドイツから調達する必要があります。よって、ポピュラーに市場に出回るのは、まだ先のことになるでしょうが、一般に販売されるのが待ち遠しい気がします。
 
同じ酒でも、国産の米やさつまいもなどを使用する清酒や焼酎の有機酒は、かなり浸透してきました。有機栽培の米「あきたこまち」を使った日本酒や、有機栽培のさつまいも「黄金千貫」を使った焼酎などが、食の安全志向を追い風に頑張っているようです。そうそう、有機ワインも見かけるようになりました。 これからの有機食品の課題は、いかに美味しさを極めることが出来るか、です。 いくら健康に良いといっても、美味しくなければ、うれしくありません。
 
自然食・食事法で名高い「マクロビオテイック」料理は、基本的に自然農法や有機栽培で取れた野菜を中心にした食事で、砂糖の替りにはメープルシロップなどを使用、米も玄米が基本です。なんだか、健康には良さそうだけれど、、、なんて、思う方もいらっしゃるでしょうが、素材そのものの味が深く、予想をはるかに越えて美味しいものです。
 
有機酒も、マクロビオテイック料理も、手間がかかるという点では同様で、まだ市場の多くを占めるには至りませんが、確実にニーズ゙の後押しを受けて、伸びてくるでしょう。多少価格が高めでも、購入する人は増えてくると思います。
 

 

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