【第2回】 「おいしさ」とは

食文化の豆知識
 
【第2回】 「おいしさ」とは
 
imageよく「おいしい料理」といいますが、おいしさというのは、きわめて主観的な判断なのです。そこには、好み、という大きな要因が含まれているからです。
おいしさは、味覚だけではなく、視覚、聴覚、嗅覚、触覚の五感で感じ取ると言われていますが、みなが同じように感じるわけではありません。濃い味付けが好きな人、薄味が好きな人、辛い料理が好きな人、あっさり系が好きな人と様々な好みがあり、同じ料理を食べても評価が分かれるのは当然のことです。結局は、食べる人の価値観や経験度合い、嗜好性で、おいしいかおいしくないかが決まるのです。
 
ただ、味覚を含む五感は、ひとそれぞれ異なっても、おいしさの基礎条件、というものはあります。それは適温であること (冷たいものは冷たく、熱くあるべきものは熱く)、新鮮であること(発酵食材や干しものは別として)、それと安全で清潔であること、などです。
また、味には甘味、塩味、酸味、苦味という基礎4味があります。これに辛味、渋味なども加わります。
それらの絶妙な組み合わせが、うま味を引き出すといってもいいでしょう。甘さを強調しようと思うと塩をちょっと多くしたり、酸味を和らげるために砂糖を少し足したりとかで、味の混合効果を引き出すことができます。
 
『好み』に大きく影響されるおいしさの判断基準ですが、うま味を感知する能力にたけた人も存在します。
繊細な舌の持ち主とでもいいいましょうか。
味覚を磨くには、経験がものをいいます。自分にとって何がベストな味なのかを極めるには、やはり上質と称される料理を試してみて、自分の味基準を高めていくことが、ほんもののグルメへの近道といえるでしょう。
 
白菜のお漬物にお茶漬け、ってのも、やめられませんけどね。

 

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