【その31】某月某日  ”やっぱり素材だよね” の巻き

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大阪といえば、たこ焼き?お好み焼き?ノンノン串かつよ、串かつ! たこ焼きもお好み焼きも大好きだけれど、なんと言っても、串かつが大好物ざんす。串揚げともいうわね。一口に、串かつといってもこれがピンキリまであって、高級店から大衆店まで、同じ料理とは思えない。それはひとえに素材と油の差かな。私?勿論、高級店派よ。きどるわけじゃないけれど、たっぷりとラードを吸った重い串かつに耐えうる年齢じゃございません。若いときと違って、どっしり系はお腹にこたえます。 
 
で、今回は2回も続けて、高級串かつ店に行くことに。ヤッホー!  1年ぶりだ。生きてて良かった。彼氏がいないくらい、この喜びに比べたら何でもないわ。負け惜しみ言うなって?はい、負け惜しみです。
最初は、超高級ホテルの串かつ店。どれどれ、素敵な内装ね。シックでモノトーンにまとめられたインテリアは、まるで、レストランみたい。でも入店したとき、油の臭いが鼻についたのが、ちと気になるわね。肝心の串かつは?創作串のオンパレードで、凝ったものばかり。17本セット食べ終わる頃には、お腹が一杯。お腹も重たい。当分、串かつは結構という感じ。味はなかなかに美味しかったのよ。うそじゃなくて。
 
でも、3日後に行った次の店の串かつを食べて、まじめに仰天しました。街場のお店です。おまかせをオーダーしたんだけれど、気が付けば、なんと35本も食べてました。軽くって、美味しくって、ヘルシーで、何本でも食べられる。素材が新鮮なのは当たり前だけれど、なんと言っても油が新鮮で上質なのが、お腹にもたれない理由です。パン粉も具材を優しくそっと包みこむくらいに軽くつけてあるので、素材の味が生き生きしている。これがまたたまらなく美味しい。
 
量的には、後の店の方が多かったのに、支払った値段はほぼ同じ。一番の違いは、素材をいかに重視しているかどうかの姿勢だと思いました。妙に加工せず、シンプルに、そしてちょっとひとひねりした串かつは、油の臭いが全くせず、どんどんお腹に収まっていく。聞けば、揚げ用鍋が3つほどあって、少しでも色が付きだしたら、新しい油に変えていくとのこと。それが、軽い食感の元なのね。
 
この2店舗の差は、飲食店としての志が、現場に浸透しているか否か、なのでしょう。お客のお腹や健康への気遣いが足りない飲食店に、この店の爪のあかでも差し上げたいざんす。店名は言いたいんだけど、内緒。淀屋橋と肥後橋の中間あたりにあるよ。

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