食文化の豆知識197 食文化の現状176 (SNSの未来は?)

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食文化の豆知識197 食文化の現状176(SNSの未来は?)

ユーチューブをはじめとするSNSはまさに百花繚乱の勢いです。だれもが映像を発信できて、閲覧数に応じて結構な収入にもなる。作る方も観る方も、その自由さと手軽さで、当分は勢いが続きそうです。次の画期的な情報発信バージョンが出るまでは・・。それ以前でも、すでに栄枯必衰の波は避けられません。次から次へと人気ユーチューバーが登場しますが、やがて飽きられて、そして消えていく。情報ソースにはやはり限界数があって、ある程度以上になれば、自然と淘汰されていくものです。またあまりに極端な主義主張も支持されにくいので、これもまたある程度万人向けのものが、生き残っていくでしょう。そんな中、長期間にわたってトップクラスの支持数を集めるのは、本人自体の努力もさることながら、才能の是非によるところも多いと思います。

 もっぱら自由に閲覧させてもらっていますが、最近の傾向として、いかに食費などを節約できるか、またその具体的方法を発信するSNSをよく見かけます。限られた予算内で、数種類の料理を手際よく仕上げていく画像を見て感心しきりです。お買い物リストも抵抗なく公表されているのですが、共通した特徴があります。その中に、果物が入っていたためしがない。鶏肉・豚肉・ミンチ・旬野菜・乾物類がほとんどで、魚類も非常に少ない。そう、どれも似たりよったりなのです。徹底した食費節約術とは、そういうことなのです。普遍的な安定価格の食材を、いかに変化付けて食欲をそそる料理に仕上げていくか、につきるのです。他の物を削ってでも果物が食べたいものとしては、その技と努力にはあたまが下がるものの“えらいなぁ”で終わりです。

 さて、料理もの、動物もの、断捨離もの、蓄財もの、趣味もの、インテリアもの、健康もの、占いもの、園芸もの、紀行もの、災害もの、などが出尽くしたあと、テレビの構成・取材力をはるかに上回る、どのようなSNSがドキュメントでもフィクションでも出てくるかが、とても楽しみなところです。 

食生活アドバイザー 間島万梨子

 

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