【第13回】 [ 食の安全意識の高まり(7) ]

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【第13回】 [ 食の安全意識の高まり(7) ]
 
その食品に入っている原材料そのものの表示をきちんと見て、購入の判断めやすにすることは大切です。原材料は、重量割合の多い順に記載されています。
 
たとえば、人気の高い酢風味のさっぱりドレッシング。原材料のトップには、果糖ぶどう糖液糖とあります。その次に醸造酢。口当たりをよくする目的もあるのでしょうが、少し腑に落ちません。そして、多くのチョコレートのトップ原材料が、カカオではなく砂糖となっています。その分、価格的には、高級チョコレートより安めですが、これも納得出来かねます。
原材料が、小麦粉、ソバ粉の順になっている、日本ソバを見かけることもあります。普通、ソバを購入する時は、ソバ粉がメインと誰もが思うでしょうが、市場では、そうとは限らないのです。お菓子のおかきでも、最初にうるち米やもち米が原材料として書かれていないケースも、まれではありません。
 

原材料の重量度合いは、結局のところ、その商品を幾らで売るか、そのためには原価を幾ら掛けられるか、によるとも言えるでしょう。価格競争が激化する中、いかに安く消費者に提供できるかが、企業の命運を左右する時代です。 安い原材料を多く組み合わせ、添加物を加えることにより、それ風の商品に仕立て上げるテクニックが、一概に悪いとは言えません。現に、多くの消費者がそれらを買っているのですから。価格の安さが魅力です。

 
本来の原材料で、シンプルに構成されている食材商品の方が価格的に高いケースが多いのは、悩ましい限りです。でも、あるべき本物の原材料からなる食品を一度、口にすると、その差は歴然です。まず、後口がよい。妙に甘くない。本物の味の自然の濃さを、自分の味覚基準にきちんと覚えさせて食生活を豊かにすることが、何よりも大切だとは思いませんか?
 
 
 

 

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