【その11】某月某日 ” チョイスだらけ ” の巻き |
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蒸し暑い日が続くこのごろ。わああいボーナスだい。ま、日ごろの働きに応じての妥当な額だったわ。こう見えて私、自分の力量は知ってるのよ。遊び上手かどうかってのが、査定要素に入ってたらもっと多いのになあ。 ともかくうれしいわ。早速、同僚のM子と祝杯デイナーで、見晴らしのよい老舗フレンチレストランへ。エレベーターでビルの最上階へ。ホント、夜景がきれい。これがステキな彼とのデートならなあって、お互い顔を見あわせるのはやめようね。 |
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メニューは6000円、8000円、1万円の3種。 中くらいかなというボーナスの額に順じて8000円に決めた! 好みのものを選んでいくプリフィクス・スタイルみたい。 まかせといて。こちとら伊達に食べ歩きはしていませんことよ。
前菜は5種からで、生ハムをチョイス。え?ソースの種類も選ぶの? ええと、ではレギュラーソースで。 メインは7種から2種類選べるのはうれしいわね。 ではっと、鱸のグリエと、子羊の煮込みにするわ。 え?付け合わせも選ぶの? では、カリフラワーと色ピーマンにする。 エ?子羊の煮込みの付け合わせも? 同じでいいわよ!。 煮込みのソースベースも選ぶの? そんなの分からないよ。おすすめで結構。 はいはいデザートもチョイスよね。食後の飲み物もね。 はあ、選ぶのに疲れたわ。
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聞けば、プリフィクススタイルを導入したばかりなんだって。だから、やけに張りきってるのね。でも程度問題よ。プロの料理人なんでしょ。メイン食材を選んでもらったら、それが一番美味しく味わえるソースやつけ合わせは、そちらでがんばって欲しいわ。 客に、何からなにまで選ばせて、もしその料理に不満だったら、お客の選び方が悪い、って感じね。全部、そこそこ美味しかったけど、店の自信というか、コックさんの、この味付けでどうだ!というパワー発信も必要かもね。 |
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【つづく…】 |