【第7回】 [ 食の安全意識の高まり(1) ]

食文化の豆知識
 
【第7回】 [ 食の安全意識の高まり(1) ]
 
このところ、産地偽装や食品の不正表示などが次々と発覚し、食品への不信が高まっています。何を信頼すれば良いのか、利用者も困惑している状態でしょう。特に今は健康志向の時代です。食に対する関心は強いといえます。
また、食生活が健康にもっとも大きな影響を及ぼすことは、だれしもが知っています。健康をそこなうのは間違った生活習慣にありと、連日テレビや新聞でも伝達されています。
 
利用者の「食の安全」への関心が強まるのと平行して、色々な法改正がなされました。カナダやフランスなどでは十数年以上も前から導入されている有機食品の認証制度が、日本でも2001年4月からやっと開始されました。化学製品の肥料や農薬ではなく、自然の土壌を生かした有機農法。内容は、農薬や化学肥料を2年以上(果樹、茶などの多年生作物は3年以上)使用しないで作られた作物を、 JAS (日本農林規格)法に基づいて有機農産物と認める、というものです。認定されたものにだけ、有機 JAS マークがつけられます。
 
この認証制度発足により、認定を受けない食材を有機○○と売り込むのは、違法となりました。以前、有機野菜と銘打って売られていた食材が果たして本当にそうだったのかは、今となっては私たちには推し量るすべはありませんが、現在の有機 JAS マークのついた農産物が信頼に値するのはうれしいことです。
ちなみに、有機加工品とは、原料として有機農産物が95%以上を占めるものをいいます。
 
食の安全チェックシステムと、正確表示への動きは、様々な食材に様々な形であらわれてきています。利用者も正しい知識と、本物を見抜く目を鍛えていくことが大切です。それが良心的な企業や作り手を育てるバックボーンとなることでしょう。

 

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