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【その136】某月某日 ”分かりやすいのもいいネ、焼肉!・・・の巻き “ 

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某月某日  “分かりやすいのもいいネ、焼肉!・・・”の巻き

9月に入ると、さすがに猛暑から弱暑(こんな言い方ある?)になって、やっと一息。もう夏は嫌や!って思うのは、普通の人なんだって。普通じゃない人は夏の間は日本にはいないらしい。ハワイか、カナダか、南極か、シベリアに行って優雅に凍えながら暮らし、涼しくなってから日本に舞い戻ってくるらしい。来年の夏は是非ワタシめも、六甲あたりの小屋で暮らしたい(望みが低いのう)

ま、気を取り直して、先日は夏の疲れをふっ飛ばしたく、人気の焼肉屋へゴー。評判にたがわず、美味しゅうございました。焼肉って、ほんと、単純に楽しめると改めて感心した次第。だって、自分たちで肉を焼いて自分たちで食べるだけ(当たり前、他の人にはやらない!)だから、店の良しあしは、値段を別にすれば、肉質の良さに尽きるのよね。タレも大事だけど、タレが超まずいって店は、余り無いし、野菜類もそれほど差はないから、ただただ肉質!そうそう、キムチと冷麺もポイントね。色々なメニューを駆使する和食やフレンチなどと比べると、とても分かりやすくて、食べると必ず元気になる。緊張もしないし(誰も見張ってないし)、何よりビールが旨い!

最近、特に焼肉人気が高まっているらしく、女子会はもちろん、女性一人で楽しんでいるケースもあるとか。まだ一人で焼肉店に行ったことはないけど、その内、一人でしこしことカルビを焼いて食べて、一人で笑ってるのを見かけたら、それはワタシです! 板前さんか、シェフの手による凝った料理も魅力はあると思うけど、ただただ肉を焼いて食べる焼肉って、シンプルで潔くて、ハズレが少ないのは確か。まだまだ菜食主義者にはなれません。ということで、今回は焼肉賛歌どした。毎日はよう食べんけど・・。お金も続かんし・・。

                         2017年9月10日・・・続く

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顧客満足の複雑さ 104 「日本型サービス」

顧客満足の複雑さ 104「日本型サービス」 

前回と関連するが、日本の労働生産性はOECD加盟先進国と比較して、22位と確実に低い。余り仕事に一生懸命で無い?ように感じられ、陽気で楽天的なイメージの強いイタリアやスペインよりも低いのだ。業種別では飲食・宿泊の労働生産性は加盟国第3位の米国の3割強に過ぎない。ちなみに製造業は約7割で、機械化による省力と効率化に一応の成功は収めている。他業種では小売業が4割弱、運輸は4割強と、日本におけるサービス業の低さが目立つ。 

つまり、日本型サービスは対価を吸収し得ていないということになる。サービスに対して正当な金額が払われておらず、結果としてサービス業と称される企業の労働生産性を低くしている。今、問題化している宅配費用の値上げ交渉も、日本で当たり前のサービスと受け取られていた配送サービス自体を、よりハイコストのリターン労働へと改善しようというものだろう。便利で上質のサービスには、消費者にそれ相応の対価を要求して当然なのかもしれない。でないと、いつまで経っても、日本のサービス産業の労働生産性は上がらない。その意味では、ヤマト運輸が開けた風穴の影響は大きいと思う。 

「おもてなし」が日本の強みである一方、そこで働く人達の負担を強いることがある。サービスの提供が過剰労働につながっては元も子も無い。以前、お手伝いをしていたチェーン飲食店のオーナーの“サービス向上はコストがかかるものだ”の言葉が、今になって現実的な響きを持つ。接客向上が顧客満足度上昇の要として、どこも力を入れていた時代、その言葉にいささかの違和感を覚えたが、まさにサービスは高く売れるものにもっていかなければ、企業も従業員も消耗する、との指摘であったのだろう。その飲食店は、質の良いサービス提供に見合った対価を得る戦略への転換により、順調にそして着実に業績を伸ばしている。飲食店で初めて週休二日制を導入したのも、そのチェーン店であったと聞いている。 

飲食店での過剰労働は黙認されてきたのは事実であって、これは厳しい見方をすれば、経営者の倫理観の欠如にほかならない。サービス提供が値段に合わないか否かのレベル以前に、滅私奉公を強いて当然という経営サイドの甘えが改められない限り、日本のサービス産業における労働生産性は上がらないだろう。それだけに、宅配業者が就労構造にメスを入れたことが、消費者、経営者双方に意識改革をもたらす方向へと誘うことを期待したい。「おもてなし」力を維持しつつ、消費者の適切な負担と従業員の待遇改善を図るのは不可能ではないはずだ。

                        2017年8月1日 間島 

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【第144回】 食環境の現状(123) (本物ということ)

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食文化の豆知識144 食文化の現状123(本物ということ) 

スーパーマーケットやデパートの食品売り場はまさに百花繚乱。様々な食材が並び、選ぶのに一苦労で、うれしい悲鳴も上げたくなります。皆、企業の努力のかいあってか、購入をそそる形態仕様をしています。わたしを買って!の声が聞こえてきそうです。だからこそ、消費者は商品を見極める努力が必要だと思うのです。安くていいものを見つけるのは当然ですが、フェイク商品が多く出回るジャンルの食材は、予算の許す限り少し高くても本物の商品を買いたい。 

以前、“本物の食材とは何ですか?”の質問を受けて、答えに言い淀んだことがあります。大きすぎる題目だなと思いましたが、今は私なりに答えられそうな気がします。“本物とは無駄なものが加えられていないものです”と。野菜・果物類はすべて本物です。形・大きさは様々なれど、偽物のトマトやきゅうりは売られていません。肉類も成型肉には気を付けなければなりませんが、偽物はまずありません。ですので、本物かどうかを見極めるべき食材とは、そこに人の手が加えられている商品なのです。 

例えば、醤油。本物は大豆・小麦・食塩から作られます。然し店頭に並んでいるものの中には、脱脂加工大豆・アルコール・糖類・アミノ酸調味料etc、ずらりと添加物が加味されたものも、醤油として売られています。立派な偽物です。価格は安めです。安い添加物を加えることで、醤油風の味を作っている調味料です。味醂も同じく、本物はもち米と米麹とアルコールが主原料ですが、味醂風調味料の名で売られているものは、うま味調味料や水飴、塩などに酒税のかからない1%未満のアルコールが添加されたものです。本物の味醂はアルコール量が多いため、酒税がかかる分、値段も高めですが日持ちがよく、コクもあります。味醂風調味料は酒税がかからないため、値段は安いものの、アルコール分が少ないことによる劣化が早いのです。コクにも欠ける。いわば作られた味です。料理酒も同様に、純米料理酒と料理酒調味料は似て非なるものです。やはり料理の味の決め手となる醤油や味醂は、本物を使いたいものです。値段は倍ほどにも高くはありません。それにぐびぐびと飲むものではないので家庭によって差はあるでしょうが、一カ月の消費量はそれほど多くはありません。本物の味に慣れると、フェイク商品の後味の悪さが分かってきます。 

ハムもチョコレートも魚の練り物類も、安い添加物を加えて増量し、いかにも本物のように売られている食品は、日本では残念ながら多くあります。逆にいえば、技術力が高いのでしょう。でも日本料理を世界に誇るためにも、せめて基本的な調味料は本物が主流となってほしいものです。 

                  8月7日  間島万梨子 食生活アドバイザー

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【その135】某月某日 ”フレンチにも時代の波が・・の巻き “ 

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某月某日  “フレンチにも時代の波が・・・”の巻き

いやあ、暑い、あじいい、アッツー、アッチッチの毎日ですわ。エアコンフル稼働で生き抜いておりますが、このエアコン、誰が発明したん?と、ちと思って調べたら、何でも100年以上も前にアメリカ人のウィリス・キャリアって人が、今のエアコンの元となる機械を作ったらしい。それがどうしたって感じだけど、よくぞ作ってくださった!カミサマ・ホトケサマと言いたくなるわ。もしもエアコンなるものが出来ていなかったら、今頃、わたしめはとっくに干乾しになってあちらに行ってるよな、と思うと有難くて涙がチョチョ切れます。

別にエアコンは、元気に動いてくれれば、その歴史はどうでもいいんだけれど、本当に世の中は、時代によって潮流というか、流行というか、進歩というか、変わっていくものなのだと、クーラー利きすぎで冷え冷えのアタマで深く考えてしまったわ。で、突然だけど、日本でのフランス料理も、随分変わってきたよな、と思う。といっても、今まで数えるほどしか、フレンチなるものを食べてはいないんだけど、その数少ない中でも変化を感じるわ。10年ほど前に訪問した、人気のオーナーシェフが率いる名高いフレンチレストランが妙に記憶に残ってるのよね。4名で行って、それぞれ違うメインデイッシュを選んだら、かかってるソースが皆同じ味だったの。そう、お行儀悪く、お互いに味見をしてみたってわけ。そしたら、ビーフもポークもチキンも、同じソースなのでへえぇ、こんなもんかいな、で終わりましたわ。重いお味のソースね。野菜類も少なかったし、やけにワインも高かった。今も元気にやってるのかなと思ったら、4,5年前に閉店されておりました。勿論、色々な理由があってのことだろうけど、逆に今も健在だったら、それこそ、へえぇ・・と言ったと思う。

ま、これが流れなのよね。最近行ったフレンチは、野菜を見事に組み込んで、優しく、美しく、それでいてパンチのある料理でした。各料理の味も変化があったし。今は、重厚さより軽さが好まれるみたいで、個人的には歓迎かな。その流れの元となるのは、ヘルシー志向や肥満防止で、その傾向は店のインテリアにも表れている気がするわ。“きんきんぎらぎら”ではなく、“すっきりさわやか”ネ。でも、流行は回る、というから以前のヘビーな料理とインテリアがフレンチの主流になる日も50年後にはまた来るかもしれない。そのときを見てみたいからがんばって、長生きしよっと。いくつになってんねん?!

                         2017年8月7日・・・続く

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【第143回】 食環境の現状(122) (食生活の変化と肥満)

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食文化の豆知識143 食文化の現状122(食生活の変化と肥満) 

時代と共に、私たちの食生活は変化してきました。いい方向にか、悪い方向にかは一概に断言できかねますが、少なくとも栄養面で、そして選択面では豊かになりました。反面、手をかけ時間をかけた料理世界を、簡単便利なファストフードや中食が侵食しているのも現実です。そして、ファストフードや中食の比率が高まれば高まるほど、健康面での問題が増えてくるのも、また事実です。

かつて長寿を誇った沖縄男性の平均寿命の変化は衝撃的です。1990年で全国5位であったのが、2000年では26位、2010年では30位という結果でした。そして何と、65才未満の死亡率は全国1位だったのです。一方、女性は長らく平均寿命1位を保っており、2010年でも3位です。女性の方が従来の食生活を守っているからでしょうか? 

沖縄の場合の理由はやはり、アメリカナイズされた食生活への転換なのでしょう。高カロリー、高脂肪の食生活が肥満を招き、結果として様々な病気を呼び起こしたのだと考えられます。ステーキやハンバーグなどは文句なく美味しいと思いますが、要はバランスです。かつて食していた野菜や海藻、豚肉などの伝統料理との摂取比率が逆転してしまったのです。食生活は全く個人の自由なので、外野があれこれ口をはさむのもはばかられますが、健康を保つ食生活のモデル県であったのが夢のようです。環境は異なりますが、ベトナムでも肥満率が上昇しているとか。野菜中心のヘルシーな食生活から、脂肪や糖分の多い食生活への変化により、2015年のベトナム男性の肥満率は16%と、10年前の3,2倍に。女性は24%と10年前の8割増しだそうです。 

少し太り気味が健康面ではベストだという説もありますが、程度問題でしょう。過度の肥満は、確実に足腰を痛め、心臓に負荷がかかります。先進国、準先進国が肥満防止に力をいれるのも、医療費増大を避けるためであり、食生活面では、圧倒的に肥満度が少ない日本の“和食”に注目が集まるのも納得できます。少し面倒でも、野菜の煮物や酢の物など日本古来の料理を各家庭で伝承していきたいものです。 

                  7月9日  間島万梨子 食生活アドバイザー

 

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顧客満足の複雑さ 103「労働生産性の憂鬱」

顧客満足の複雑さ 103「労働生産性の憂鬱」

日本の国内総生産は、アメリカ、中国に次いで世界第三位であり、資源に乏しい極東の島国としては奇跡的な経済規模だと率直に思う。それはひとえに、国民の勤勉さと探求心、それに忍耐力のなせる結果なのだろう。素晴らしい人達が日本を牽引してきた証であって、今後も盤石であってほしいと願わずにはおられない。世界の国々から見た日本は、豊かでうらやましい国なのだ。 

然しながら、昨今よく耳にする労働生産性となると、余り大きな顔もできない。国内総生産からはじき出される就業者一人当たりの労働生産性は、2015年度でOECD(経済開発協力機構)加盟35か国中22位で、欧米主要国には及ばないし、就業者1時間当たりの生産性も、20位と低め推移となっている。労働時間の長さや仕事の効率の悪さ、特化した高価値産業の不足などが理由としてあげられている。過労死という日本発の不名誉な現象も払しょくせねばなるまい。で、政府も労働時間の短縮をうながしたり、休日を増やすなどして労働生産性を向上させようとしているが、なかなか簡単にはいかない。日本独自の働き方を変えるのは時間がかかるだろう。逆に、効率化を進め商品の低価格化を実現したからこそ労働生産性が低いのだ、という説もあるほどだ。 

さて、一口に労働生産性と言っても、産業間で差異が生じている。日本の場合、製造業や建設業はここ数年、生産性を向上させているが、小売り飲食宿泊の分野となると、この数年でも0.7%しか上昇していない。パートの増加があっても効果は薄い。やはりお客様に直に接する仕事は効率第一とはいかず、どうしても人手を取られるので、一人当たりの生産性は低くなってしまう。売上上昇が見込める休日の増加をばねにして、労働生産性を高める工夫も望まれよう。言葉は良くないかもしれないが、要は、ゲストの満足度を低めることなく手を抜くという技が必要だ。

日本型旅館の場合は、しつらえやサービス体制を一部ホテル化することで確実に生産性は上がる。布団の上げ下ろし、食事時のつきっきりの接客、ユニフォームとしての着物etc、うまく省力化をはかる必要がある。ベッド採用、一部ビュッフェ化、着衣簡便なユニフォームへの転換だけでも労働時間が節約できる。スタッフ・ゲスト双方に不便さを強いる、いまだに残るドリンク内蔵のロック式冷蔵庫の廃止、部屋食の減少、それに関連するが、食事室はテーブル式がサービス側の手間を劇的に減らす(スリッパ並びに草履などの着脱の手間も要らない)。見渡せば、労働を軽くする材料はいくらでもある。従業員に過酷な労働を強いていては、一人一人のユニークな発想力を引き出すことも出来ない。ゲストのニーズは今や、至れりつくせりの濃厚接客ではないのだから、労働生産性をあげるチャンスでもある。もしくは、眺望か、料理か、環境か、設備かで、超付加価値を提供する見返りとして一泊二食最低でも4万円以上をいただいて、結果として労働生産性を上げるかだろう。 

                        2017年7月1日

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【その134】某月某日 ”テーブルがいいです。靴も脱ぎたくないです・・の巻き “ 

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某月某日  “テーブルがいいです。靴も脱ぎたくないです・・・”の巻き

飲食店で、個室がやけにもてはやされた時期があるよね。今でも個室人気は根強いかな?店の宣伝文句に、個室あります!なんて言葉をよく見かけるし、やはり心置きなく楽しめるって利点は捨てがたいよね。多分、日本銀行を襲う相談も気兼ねなく出来るだろうし(仲間に入れてよ)。ま、個室自体に文句があるわけではないんだけど、和室の場合、靴や下駄や草履を脱ぐってのが、面倒だわ。また、以前食事会を企画した際に私が選んだ店が、たまたま畳の個室だったんだけど、正座は勘弁、という人が結構いて申し訳ない思いをしたのよね。中年以上になると足を曲げ辛い人がいて、正座が苦痛なわけ。その時以来、店を選ぶ条件に“必ずテーブル席!”が加わりました。和室の場合でも、掘りこたつ式以外はNOってこと。でも、出来れば靴や下駄や草履は脱ぎたくないわ(どんな格好してるん?)。だから何人かで気兼ねしないで楽しみたいときのベストは、テーブル式の個室、あるいは半個室かな。

靴を脱ぐか脱がずにすむかって、街場の病院でも言えるのよね。さすがに大病院では靴のままでOKだけど、開業医さんの病院では、入り口でスリッパ履き替え式のところが多くて、うんざりするわ。病院側とすれば、診察室には土足ご法度などの衛生管理面での理由があってのことだとは思うけど、利用者側からすれば、逆に不潔感満載で不便。だって、病院に来る人はどこかが悪くて来るのよね。加えて、高齢者が多いはず。その人たちが入り口で、よっこらしょと履き物を脱いで、スリッパに履き替える動作って、労力がいるのよね。しかもスリッパは素手で触る。よそ様が履いていたスリッパを。解決策としては、病院内を掃除しやすい床にして、マメにクリーニングすること。それで決まり!病院側は多少のリニューアル費用がかかるかもしれないけど、とにかくそれで入り口の雑然さも解消されるし、患者側もスムーズに動けるし。

こうしてみると、公的な場所で履き物を脱ぐという行為は、先進国では日本だけのような気がするわ。お寺などでも履き物を脱ぐケースが多くて、とても面倒。ある国で宮殿への入館時、靴を覆うカバー(据え置きしてあるもの)の付着を強いられたことがあったけど、靴を脱ぐよりもはるかに楽だったし、不潔感はなかったわ。だって靴底をカバーするだけだもの。こういうやり方もあるんだと、少しだけ、目からウロコでしたわ。

                         2017年7月9日・・・続く

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ホテル&レストラントピックス

ホテル&レストラントピックス

ホテル&レストラン トピックス 2017年6月12日 発信 間島 万梨子

  • 湯山荘「阿讃琴南」5月26日 グランドオープン

株式会社ニューアワジ(本社:兵庫県洲本市)は、ニューアワジグループ11番目の施設として、香川県と徳島県の県境に位置する仲多度郡まんのう町に、湯山荘「阿讃琴南
(あさんことなみ)」をオープンしました。本館19室に加え、山の斜面を生かしたガーデン内の9室の里山ヒュッテで構成されており、すべてゆったりとした広さを備えています。施設内は、自家源泉の温泉施設:河畔風呂「せせらぎ」をはじめ、ダイニングルームや囲炉裏ラウンジ、満天の星を楽しめる里山テラスなど、リゾートならではの充実した豊かな時間を過ごせます。またガーデンには、夏季用バーベキューゾーンやドッグランなどもあり、アクティブ派も楽しめるラインナップが揃っています。 

予約・問い合わせ
                0799-22-2521  ホテルニューアワジグループ予約センター

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顧客満足の複雑さ 102「民泊の危うさ 」

顧客満足の複雑さ 102「民泊の危うさ」 

住宅宿泊事業法が今年の3月10日に閣議決定され、順調に進めば2018年1月から施行されるという。違法民泊に対する罰則強化や法の整備が整えられ、日本でもいよいよ、民泊システムが定着すると読んだ企業が、様々な形で関連ビジネスに乗り出している。そこに儲けの匂いがするのだろう。パナソニックは民泊リフォーム事業を展開。ユニバーサルデザインには程遠い日本家屋を民泊対応の形にリフォーム支援しようというものだ。また、阪急不動産は民泊事業の認定手続きをフォローする。京王不動産では自ら民泊用マンションを運営・管理しはじめた。これら民泊を企業がビジネスチャンスととらえる動きは、日本独自の傾向だと思われる。逆に言えば、それほど、日本においては民泊がまだまだ浸透していないという裏返し現象なのだろう。 

さて、世界的には民泊は、規制が厳しくなっているケースの方が多い。カナダ・バンクーバーでは、自宅を30日未満で貸し付けるのを全面禁止した。事実上の民泊禁止だ。シンガポールでも住宅の6カ月以内の貸し付けを禁止。ドイツ・ベルリン市では集合住宅での民泊を2016年5月から全面禁止している。いずれも日本よりはるか以前から民泊が定着してきた国々が、規制強化の道を選びつつある現状は、日本にとって対岸の火事ではない。2020年に2000万人の訪日観光客を期待する政府は、その時点で5万5500室の民泊施設が必要になるという。すべて予測の段階だ。 

欧米大陸間の往来で各国よりまんべんなく安定した観光客を堅持しているヨーロッパ諸国と異なり、地形面から日本ではかなり偏った構図が見られる。また、治安、セキュリィーの面でも独特の問題を抱える日本で、民泊が今後スムーズに浸透していくとは、個人的には考えにくい。前述したように、不動産企業やリフォーム会社などの収益源としてのみ、機能していくような気がする。以前、テレビで紹介していたスぺインの民泊提供者、“日本人に貸したら、部屋が前より綺麗になっていた!”と驚いていたが、それは民泊ワールドでは多分奇跡なのだ。民泊普及に前のめりになる危険性を関連行政は理論的に想定して、規制の強化をより厳しくすることが望まれよう。 

                         2017年6月1日

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【第142回】 食環境の現状(121) (食品ロス減少の新たな展開)

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食文化の豆知識142 食文化の現状121(食品ロス減少の新たな展開) 

食品ロスは様々な形で、様々なところから出てきます。家庭からは、賞味期限切れの食品の廃棄、食べ残し、野菜や果物の過剰切り取り、などが主なケースでしょうか。盛んに、食品ロス減少のための提案の声が聞かれます。消費者は啓蒙しやすい対象なのでしょう。それに対して、企業側の努力は?と思っていたところ、朗報が届きました。製造技術の向上と高機能な容器開発により、賞味期限そのものを伸ばすことで、食品ロスを減らそうと言う試みです。 

キューピーでは、製造過程での酸素減少で賞味期間を延ばすことに成功。牛乳も製造過程での徹底した衛生管理で賞味期間を倍に伸ばしたとか。一方、容器の改良でおいしさを保つ技術も進んでいます。容器の密閉性を高め、品質劣化を防ごうというものです。このような賞味期間延長は確実に食品ロスを減らすことにつながります。以前、カナダを旅行した際、客がスーパーで買い物をしている横で、黒い大袋を持った男性がパンや菓子類を目にも止まらぬスピードで袋に投げ入れていました。賞味期限切れが近い食品を廃棄していたのです。日本では少なくとも、客の目の前でそのようなことはしないでしょう。かなり衝撃的な場面でした。ことほどさように、食品メーカーによる賞味期間延長は非常に望ましいことです。 

さて、飲食店での食品ロスも大いに気になるところです。売れ残り材料の廃棄はもとより、客の食べ残しも馬鹿にはならない量になっているはずです。ファストフードから出る廃棄率は、どれほどなのでしょう。企業秘密とも言われています。ただ、客の食べ残しは、客自身の気づきでかなり解消されます。食べられる量を考えて注文する。食べ残しは持って帰る。これは店側の同意も必要ですが、生もの以外の火の入った料理は、一日くらいは十分に大丈夫です。食べ残し持ち帰りは、もっと自由に普遍的になっていいと思います。 

             6月10日  間島万梨子 食生活アドバイザー

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