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【その177】某月某日 ”1月は真面目に・・・ ”の巻き

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某月某日  “1月は真面目に・・・”の巻き

1月もあっという間に中旬で、あっという間にオミクロン株だらけになってしまって。年末には、これでコロナともおさらばじゃ、と喜んでいたのに、ナンタルチア、サンタルチア(古っ)。オミクロンについて、賢い友人が言ってたわ。“ボーとしてるとすぐ感染する。ボーとしてなくても、もうすぐ感染する。ボーとしているのかしていないのか分からんときは、すでに感染してる“うまい!座ぶとん3枚!って、感心してる場合ではございませんわ。でも街に出ればそれなりの人出で、皆、もうコロナには飽きたような顔してる。飽きてない?スマン。こうなると、24時間、どこでもいつでもマスク着用が必要って感じよね。これって、ずっと先に、コロナが消え去った時、マスクも消え去るのかな。で、まあアナタ、そんな顔してました?あんたこそ、そんな大きな口でしたかいな、ってな会話が飛び交って、“マスクしないと落ち着かない症候群”になってしまってる人が多いと思う。ま、冬はマスクしてると暖かいし。

最近週刊誌で「何を食べれば体に良いか」特集が多いのよね。難しい成分や効能を並べてるけど、よく読んだら、昔から言われてることと、ちっとも変わらないわ。野菜を多く摂取。糖分や加工肉は取り過ぎない。肉と魚は適量を食べる。この三つに集約できる。何も目新しくありません。当たり前のことです。でもこの三つが守れていない人が多いってことの裏返しなのかもね。スナック菓子やジャンクフードで毎日過ごして、野菜・果物は殆ど食べない人も、一定数いると思う。率直に言って、これらの食品は食べやすいし、美味しいものね。分かりますですわ。でもね、体は食品をエネルギーに変えて、動いているのです。やはり、野菜・果物・肉・魚の適量配分がベスト。少しのお酒もGOOD(ウヒっ)。今年は、ワタシも身体と心に良い食生活をめざしますっ!はい、2月にはもう忘れてますっ!            ・・続く。

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顧客満足の複雑さ157(日本の強みとは一体?)

   顧客満足の複雑さ157「日本の強みとは一体?」

明けましておめでとうございます。まだまだ、朗らかに新年を喜んではいられない状況下ですが、それでも昨年と比べれば、街は活況を呈しているようにみえます。このままコロナも沈静化へと向かってほしいものです。 

人間、2年間も緊張状態を維持できるものでは無いと痛感する。外国でのロックダウンにしろ、日本での緊急事態宣言にしろ、大体が数週間ながくて2カ月程度で、いったん規制の緩和へと舵がきられ、感染者数の推移を見て再び厳しい制約が設けられる。世界は延々と2年間もそれを繰り返している。そして段々と人も慣れてくる。で、日本も年末年始、繁華街も観光地もそれなりの賑わいを見せていた。自分自身にしても、旅行や外食はコロナ禍にあってもそれなりに楽しんできた。日本のすごいところは、どこでもいつでも、ほぼ100%マスク着用が徹底されていることで、このような国は他には見たことが無い。世界のどこの映像を見ても、高いところで5割程度の着用率といったところだろうか。これをもって、日本が勝っているのか、異様なのか、を判断するのは難しいところだが、感染者数を比較すれば、やはり国民の対応が勝っていることへの異論は出ないだろうと思う。 

さてこの混沌とした経済・安保の状況下において、日本の強みとは一体何だろうと考えてみたが、先の国民の真面目な意識や行動に関連すること以外、あまり思いつかないのに愕然とする。ワクチンはいまだ完成されていないし、切り札の治療薬も市場では現実化していない。先日、自宅のトイレが故障し買い替えするほかは無くなったところ、メーカー曰く、トイレそのものが品不足状態に陥っているのだという。コロナ禍におけるベトナムやタイ工場での製造中断に加え、半導体不足が致命的な理由らしい。幸い、最寄りの大手量販店に在庫品があり、早急に交換してもらえたが、メーカーに任せておけば、今でも多分、不便をかこっていただろう。半導体不足?1980年代には、日本は世界の6割以上の半導体を製造していたのではなかったか。現在の惨状に至るまでの経緯は、多分明確なのだろう。どのような外圧があったにせよ、日本には強くてしたたかで先見の明のある経済人も政治家もいなかった、ということだ。では、”おもてなし”が日本の強みだろうか。確かに、日本の飲食店や旅館・ホテルより勝る上質のホスピタリティは、海外ではなかなか出会えないし、国民は親切な人が多い。訪日観光客にとっての体験目的の上位であり、外貨稼ぎの優等生であるのは間違いがない。しかしながら、日本の経済軸を支えるにはパイが少なすぎる。日本はもっと豊かになって良い。先のマスク着用率に限らず、その真面目さ・誠実さは世界が認めるところだ。その国民を束ねてリードするべき経済人や政治家・ひいてはメディアに求められるべき最も重要な素養は、”国益の重視”だろう。今の数倍、数十倍のてこ入れでも、世界では普通、となる。言葉は悪いが世界は、より狡く、よりしたたかで、よりえげつない。素直で人が良いだけでは国が傾く。リニアモーターカーにしても、東京大阪間を約1時間で結ぶことの意義を、国内に限った感覚でしかとらえられない意見もある。今の新幹線で充分ではないかと。考えてほしい。この技術を喉から手がでるほど欲しい大陸国家がどれほど存在するか。このままでは、日本がリニアカーの先陣を切るのが難しくなってきた。何とか世界でいち早く完成させて、日本の外貨稼ぎを増やしてほしい。加えて、国民生活の軸である食料とエネルギーの自給確保を真剣に目指さなければ、この国の将来は危ういと感じるのは悲観論すぎるだろうか。  2022年1月5日  間島

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食文化の豆知識182 食文化の現状161(新年の用意あれこれ)

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食文化の豆知識182 食文化の現状161(新年の用意あれこれ) 

日本では一年間に様々な節供やお祭りごとがありますが、新年はさすがの貫録を見せて、多くの人々を忙し気に走らせています。やはりぶっちぎりの祝い事なのでしょう。家の掃除・年賀状の用意・お年玉の用意・正月料理の段取り・忘年会や新年会etc、1年の締めくくり行事が目白押しですが、さて、どれを省いて、どれを取るか、で悩むところです。はるか昔?は、各家庭での正月準備は大変なものでしたが、今では、便利なものが溢れて随分と楽になりました。掃除は汚れを見ないようにする。料理も出来あいで済ませる。年初から店も開いているので普段と何も変わらずに新年を迎える人も多いことでしょう。それでも各神社仏閣は、初詣客でにぎわいそうです。諸事情から、ここ3年ほど初詣に行ってませんが、年明けのお参りは日本ならではの素晴らしい行事だと思います。 

さて、12月中旬ですでにスーパーマーケットの食品売り場に、正月仕様の野菜・果物・食料品が並びだしたのには驚きました。記憶では、年末の28日頃から一斉に正月向け商品が並んだものですが、今はとにかく商戦が早い。季節感の先取り、というのでしょうか。他店より早く売り上げを確保したいと、どの店も願っている。ま、日持ちする食品やしめ飾りなどは、少しでも安いうちに購入しておこうとする消費者には歓迎されるかもしれません。何もかも、正月価格で跳ね上がりますから。すでに数の子などの酒肴で家のみを楽しんでいる方もいらっしゃるようです。 

2年続きのコロナ禍の中での正月を迎えることとなりますが、光明が見え出しました。このまま、感染者数が押えられて、当たり前の日常が戻ってくることを願いつつ、窓の掃除でも始めましょうか。 

食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その176】某月某日 ”行きつけ店増やしも大変・・・ ”の巻き

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某月某日  “行きつけ店増やしも大変・・ ”の巻き

飲食店って、コロナ禍如何にかかわらず、栄枯盛衰(おおげさな)というか、浮き沈みの激しい業態だよね。夢多く開店しても、3年後には半数が消えているらしい。10年継続するのは5%前後なんだって!なので、ランチ目的のお店も次々に閉店してしまう(そんなには閉店しません)ので、ランチ難民になることもしばしば。(難民って、差別用語になるの?もしそうならゴメンやでぇ)辛口奉行OL N子としましては、新しい店の発掘に目の色が変わります。で、探せばあるのよね。代わりになる店が。というより、ずっと前から知ってはいるけど、どういうわけか入ったことが無い店が結構あるってこと。人間は保守的なんですね。一度行ってまずまず気に入ったら、その店ばかりを利用して、他の店はスルーしてしまう。自分でもそういう傾向があるわ。よって対策を立てたの。そう、傾向と対策ね。そしてまずは行ってみること。そう、傾向と対策のあとは、行動よ。そしたら、あら、いけるじゃないの、って店があるのよね。そりゃそうで、3年間営業しているってことは、それなりの魅力があるってこと。まして10年以上もその地で頑張っている店は、しっかりと客を惹きつけるものを持ってるのね。はい、気づきました。食べず嫌い・行かず嫌いを改めて、まずは訪問してみますわ。で、次に狙っているのは、牛丼店。近くにずっと前からあるんだけれど、一度も行ったことがないのですわ。ちょっと入りにくい印象があるかな。でもチャレンジする価値はあるかも。

・・続く。

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顧客満足の複雑さ156(内需拡大を真剣に)

     顧客満足の複雑さ156「内需拡大を真剣に」 

国連世界観光機関(UNWTO)によると、2020年の国際観光客数は前年度より10億人減少。損失額は約113兆円に及ぶと発表した。全世界の観光規模は30年前と同レベルに沈んだらしい。観光はコロナ禍による影響をもっとも受けたと思われるが、タイやインドネシアは、諸条件があるものの徐々に外国観光客の受け入れ再開に踏み切りつつある。アジア諸国にとって観光業が国の収入に占める割合は大きく、重要度は先進国の比ではないだろうと推察できる中で、日本も徐々に入国枠を増やしつつあった。その動きに水を差したのが、南アフリカ由来と言われる、コロナの新しい変異株・オミクロン株で、感染者が世界で確認されだした。その詳しい性質はまだ解明されてはいないが、感染力の強さを懸念する声が多い。何とも不気味な事象で、激減状態の日本のコロナ感染者数に影響を及ぼさないことを祈るばかりだ。

さて今秋、京都でささやかな同窓の会に参加した。一年に一回の集まりで、かれこれ5年ほど続いているのだが、京都はインバウンド状況を表すモデルともいえる街なのだと痛感する。大体が晩秋の時期で、5年前はまだ外国人観光客の多さを意識しなかった。そして4年前には、河原町近辺はすさまじい人の波であふれていた。混乱を避けるべく乗ったタクシーの窓から見えたのは、通りを埋め尽くす人・人・人で、一種異様なものを見ていると感じた。紅葉の名所も人であふれ、紅葉狩りはあっさりと諦めたものだ。そして昨年と今年。京都は静かで居心地の良い古都に戻った。コロナ禍にあっても、マスク姿で密を避けた国内観光客が点在し、静かに京都観光を楽しんでいる。今後、益々増えていくだろう。在京のメンバーも現在の状態を歓迎していた。インバウンド減少の影響をもろに受けて苦労している事業者の方々には申し訳ないが、大方の国民の思いだろう。大阪・心斎橋の閉店ラッシュも落ち着いてきた。多くは外国人経営による外国人向けの店舗だった。さっと波がひくように姿を消してしまった。さて、何年後にまた復活するのだろうか。

少子高齢化で人口減を嘆いている前に、1億2600万人の国内消費をいかにあげるかの知恵と努力が望まれよう。ちなみにコロナ前の2019年の国内延べ旅行者数は5億8710万人で前年比4,5%アップ。消費額は7%アップの21兆114億円だった。同年の訪日外国人観光客数は3188万人で、消費額は4.8兆円だ。国内旅行消費額が圧倒している。単純比較でいえば、国内旅行者数が20%強増えれば、外国人観光客の消費額をほぼカバーできるということだ。あくまで計算上の数字なので現実はそうは簡単なことではないのは当然だが、まだまだ国内旅行消費は伸びしろがあるし、不可能な数字でもない。日本の各地方の魅力は並大抵のものではない。外国人のリピート率の高さが証明している。休日のあり方を含めて、国内観光消費の増加対策に真剣に取り組んでほしい。                            2021年12月1日   間島

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【その175】某月某日 ”閉店のきざし・・・ ”の巻き

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某月某日  “閉店のきざし・・・ ”の巻き

結構頻繁に訪問していた飲食店が突然閉店すればだれでも吃驚すると思うけど、“そういえば・・・”と言えるきざしが必ずあるのよね。料理・接客・雰囲気のいずれかが、または全部?にほころびが見えだしていたってこと。N子はそのわずかなほころびを感じていたのであります。っていっても、後の祭りというか理由づけにしかならないけど。

その店は、好きな料理を選んで自分なりの定食をいただくスタイルで、選び方によっては栄養バランスも良く、値段も安心。ほぼセルフサービスで、気楽にランチを取れるので、月一は行ってたかな。結局は、いつも同じメニューになるけど、月一くらいだから飽きることも無くそれなりに重宝していたの。でもね、ここ半年くらい、接客がスムーズに進まず、お客さんがレジで列をなすケースが増えていたし、客席の床が脂でべたべたになっていたし、メニューに殆ど変化がなかったわ。危険信号が灯っていたってことね。何より接客の段取りの悪さが目立っていた。結果として、レジで人が詰まってしまう。一応チェーン店なので接客マニュアルはあるはずだと思うけど、素人集団にしか見えなかったわ。コロナ禍でも、開けばお客で一杯の店も多い中、徐々に客を減らしていた様子だった。閉店には必ず、理由があるのよね。

大手スーパー内の飲食店もしばらく行かないうちに閉めてしまって、スポーツクラブになっていたのにも驚いたわ。なんでやねん!って感じ。ま、そこも素人経営って印象の店でしたわ。素人っぽさが受ける場合も勿論あるけれど、それはあくまで、ぽさにとどまっているのが条件。小さな飲食店といえども、プロ意識がなければ、とても厳しい経営を乗り切ることはできませんぞ。常にお客さんに目を配り笑顔を絶やさず、店内を清潔に保ち、料理に変化を持たせ、目玉商品を開発し、儲けを出す仕組みを創り出して、やっと5年、10年の経営を乗り切り、何十年の店に育てていく。ひゃあ、大変だ。とてもじゃないけど、わらわには務まりませんわ。あたり前だけど・・。

・・続く。

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顧客満足の複雑さ155(表題の真偽と相対性)

     顧客満足の複雑さ155「表題の真偽と相対性」 

新聞は読んでいる。購読部数が全新聞社で減少しているが、新聞にはネットには無い良さもある。色々な情報が誌面に詰めあわされているので、読みたいものだけを取捨選択できる。またシリーズ化している記事が興味を惹けば、ひとつの楽しみにもなる。あとでじっくり読み返したい場合は切り取りも出来る。これらはすべてネットやユウチューブでも出来ないことはないが、選び方次第で情報がかなり偏ってしまうきらいはある。新聞は一紙の中で、政治・経済・文化・娯楽等々、寿司詰め状態だ。ただその内容がいい加減で、子供だましとしか言えないとすれば問題だ。 

某新聞の2021衆院選関連記事で、女性議員志望の少なさを提言していた。表題は「女性議員志望わずか8%」。どういう数字かと読めば、日本財団が18~69歳の女性1万人を対象に行った調査で、政治家になりたいかを尋ねたところ、“思う”と“やや思う”を合わせてもわずか8%弱だったという。記事は「議会には多様な世代と性別の人がいるべきだ」と訴えている。じっくりと読み進んで驚いた。その調査は31年前の平成2年に実施されたものだった。現状を提言するときに、31年前の調査結果を元にして内容を組み立てることなどあり得ない。しかも男性を対象にした結果は無い。男性の議員志望率が女性のそれよりもはるかに高いというデータが何もない。すべては比較対象してこその訴求力であって、ただ単に主張したいことを、はるか前のデータで無理やり関連付けしたとしか思えない。

比較することで物事を実証するのは相対的評価であって、正確で信頼できる最新のデータまたは実際の見聞が必要だ。コロナ情報はそれに属するが、往々にして情緒論に陥り、ただ不安をあおるのが目的になってしまっている場合も多くある。本当の情報を欲しければ自分でデータを探し、自ら分析することは可能だが、面倒ではある。よってテレビや新聞(新聞の方が少しはマシだが)の情報を表層的に受け取ってしまう。ここで思い出した。日本の著名なジャーナリストが中近東の王族の方と対談している場面で、彼は自分の持論を“国民はみんなそう思っている”と伝えた。いつもの常とう手段だ。日本ではだれも反論しない。ところが相手は、“それは貴方の意見でしょう。(I‘t Your Opinion)“とすぐに切り返し、当のジャーナリストは何も反論できなかった。日本のマスコミ層の甘さが露呈した場面だ。主張や論議の元は、相対的な判断力が不可欠で、データのすべては相対的評価の基となる。飲食店や宿泊施設も相対的価値感による評価が基となり、実際の体験が加味され、満足度が決まる。ただし、自分自身に対する幸福度や満足度は、絶対的評価に基づいた方がストレスは少ない。 

淡路島のリゾートホテルに泊まる機会を得た。すべてに整ったホテルだったが、内外の広いスペースを各種プールが占めているのがいかにも勿体ないと感じた。それらプールが息づくのは夏の3カ月ほどだろうか。代わりに温泉の大浴場があれば、より魅力が増すだろう。バブル景気末期に誕生したそのホテルは運営主体を変えていた。これからも続く厳しい時期を乗り越えてほしいと願うと共に、地に足の着いた日本ならではの魅力の発信に期待したい。日本人客のニーズにいかに合わせられるかが、今後の成否を決めるだろう。   2021年11月1日 

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食文化の豆知識181 食文化の現状160(食の魅力はどこにでも)

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食文化の豆知識181 食文化の現状160(食の魅力はどこにでも)

スーパーの野菜や果物の陳列が微妙に変わってきました。季節の変わり目と言うのでしょうか。つい先日まで山のように積み上げられていたトウモロコシがどの店に行っても見つかりません。好物で今夏は毎日のように、ゆでトウモロコシにかぶりついておりました。来年までお預けでしょうか。代わりに、と言ってはなんですが、栗や松茸が・・・。栗はともかく、松茸は高くて手が出ません。果物は、百花繚乱のごとく、にぎやかです。梨、柿、ぶどう、りんご、みかんが、美味しそうに顔を並べています。一年中で、今が最も種類が豊富のようで、まさに味覚の秋、の面目躍如です。あと二カ月もすれば、みかんが主役の座に座り、りんごといちごが脇を固めます。いずれにしても、売り場はすっきりとシンプルになります。こちらも迷わずに済みそうですが、みかんの種類が多くて、またまた迷いそうです。

コロナ禍で内食の機会が増え、お取り寄せ食材や高価な食材の売れ行きが良いようです。高い牛肉も結構、売れていくとか。外で食べたと思えば、安いもの?ということで、高価格食材を自宅で楽しむ人が増えている。飲食店は、場所を提供し、接客をし、調理をして、代金をいただいています。より快適か、より丁寧な接遇か、より高級食材か、によって、価格差も生まれます。それと比べれば、原材料だけで済む内食は、実を取るには最適です。でも、やはり外で飲むお酒は美味しいし、プロの料理も楽しめます。これからは、うまく使い分けをするひとが増えてくるでしょう。食べる楽しみの機会は増えた方がうれしい。成熟した食生活、の幕開けかもしれません。 

食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その174】某月某日 ”皆、大喜びです・・・ ”の巻き

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某月某日  “皆、大喜びです”の巻き

緊急事態宣言解除を受けて、休業していた周辺の店も再開しました。でもなんか妙な感じなのよね。宣言下でも、ずっとがんばって営業していた店もあるし、しっかりと?休業していた店もあるし。これって、どっちが正解?というか、どっちが店にとって良かったの?良かったことなんてあるかい!って、叱られそうだけど、分かんないのよね。ま、どちらも今は元気に店を開いているので、問題は無いんだけど、多分、店にとって不公平感を持ったところもあるんだろうなと拝察いたしますわ。

で、解除後、大手スーパー内のお好み焼き店に行ったら、スタッフの女性が、解禁後、どっとお客さんが押し寄せて、“生ビール!”“ビール一杯!”の声が鳴り響いたんだって。鳴り響きませんが、オーダーがとても多かったらしい。とにかく生ビールを飲みたくて、お好み焼店に来た、というお客さんがいて、“やはり、生ビールには、焼肉か、お好み焼か、串焼きやでぇ”と、叫んでたらしい。叫んでません。うん、気持ちは分かる。分かるよ。たんと飲んでくだされ。

そのスーパー内のレストランでも、“お酒は出せません”の標識が入り口に立てかけてある店も多くあって、これは“認定店”かどうかの結果なのよね。あらかじめコロナ対策の認定店の資格申請をして、許可してもらった店だけが、解除後に、お酒を出せるのです。“うちは頑張って認定店の承認を得ていたので、お酒がだせるんです!“と、高い鼻をより高くしていたわ。認定店の許可を受けていない店は、あわてて申請してるらしいけど、時間が結構、かかるんだって。コラ、早く許可出せよ。って、ワタシが言ったのではなくて、申請中で許可を待っている店からのオネガイね。                ・・続く。

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顧客満足の複雑さ154(日本における平等の感覚)

   顧客満足の複雑さ154「日本における平等の感覚」

 宿泊施設にしても飲食店にしても、高級路線を取っているところは多くある。宿泊に関しては、施設そのものが一泊6万円以上の富裕層限定対応の特別豪華仕様のところとは別に、様々な利用目的に応じて値幅を広く取っている高級旅館やホテルもある。その場合、価格差は、部屋の広さや設備によって決められている。スイートをはじめとする高価格帯客室を設けてはいるが、都心の場合はビジネス客から一般客まで幅広く受けいれているのが現状だ。よってパブリックスペースはすべての客の共有利用スペースとなる。あくまで価格差は部屋次第というわけだ。内部飲食店も予算に応じて、好きな場所を選べる。そこには予算次第で自由に楽しんでください、というおおらかさがある。だからホテル利用時には、どのクラスの部屋を選んでも、それは部屋の中だけの満足感となる。高級旅館にしても、露天風呂付きや広さ如何での価格差が一般的で、大浴場やロビー、その他はすべての客が利用できる。そのスタイルが変わりつつある。 

日本では高級ホテルに宿泊することなどめったに無いが、かつてカナダに取材訪問した際は、主催がカナダ大使館ということもあり、大使館側が用意してくれたのは、すべてが高級ホテルだった。部屋も高層の高価格帯であろうと思われ、殆どのホテルに高価格帯客室利用客専用のエグゼクティブラウンジがあったのを覚えている。強く記憶に残っているのはそのゆとり感とリッチ感、そして特別感だ。殆ど客がいない空間には、常時スタッフが待機し、利用者が入るや否や、至れり尽くせりのサービスを受け、高層ゆえの広がる眺望を独り占めできる。まさに特別待遇そのものだ。ただ、リラックス感と一抹の罪悪感を覚えつつ、このスタイルは日本ではなじまないだろうな、とも思っていた。予算に応じた選択肢は勿論あるものの、独特の平等意識が日本にはある。そして今、遅まきながら、高価格帯の客室利用客専用の「エグゼクティブラウンジ」をハイアットリージェンシー東京ベイ、神戸メリケンパークオリエンタルホテル、帝国ホテル大阪が新設するという。密を防ぐという、コロナ禍での需要や、コロナ禍収束後の富裕層インバウンドを見込んでの新設なのだろうが、それが高額消費者を取り込む一因になるのかどうかは分からない。 

友人が数年前にバリ島観光に行ったところ、あまり楽しめなかったという。理由を聞くと“周辺から疎外されたリゾート地で、そこだけがリッチな空間だった。周りは貧しそうに見えた“のが気になったらしい。随分とセンシティブだなと思ったが、自分自身のフィリピンのセブ島観光を思い出した。充分にリゾート感覚を楽しませてもらったが、バスで市街地に行った際に見た、裸足で重い荷車を曳く痩せた男性、家の前でぼんやりとただ地べたに座っている男性の姿が、胸に重く入ってきた。友人と同じ感覚だ。この感覚は、多分欧米人には無いだろうと思う。かつてアジア・アフリカに植民地を持ち、奴隷制度も歴然とあった国々の人々は、特権をいとも簡単に享受してためらうことはないだろう。日本人のナイーブな、そして独特の平等感覚は、いつまで続くだろうか。

          2021年10月1日 

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