
食文化の豆知識233 食文化の現状212(安定供給への道険し?)
9月の関東甲信越地方を襲った長雨の影響か、またぞろ、野菜の値上げラッシュです。気候変動による価格変動、というのは、収穫量が少ないがための値上げ、ということでしょうか。つまり、作物の育成に望ましくない気候が続いたため、望むべき収穫量が達成できず、一つ当たりの単価をあげて、安定した収入を確保しよう。こういうことでいいのでしょうか?従来の野菜・果物などの農作物商法は、言葉は悪いですが、まさに気候に左右される博打商法のようです。生鮮品の宿命といえばそうですが、どのような値付けもOKになる?一個400円のレタスを見て、何かおかしい、と思わない方がおかしい。
昔から、農作物関連相場、という金融相場があるのも、うなずけます。しかし、国民の口に入る第一次商品の価格こそ、国の特定機関が安定価格放出を役目とすべきだと思うのですが。なので、大豊作になっても、一定価格内に売価を収める。逆に気候条件で不作になっても、安定価格を保持する。これはあくまで理想論でなかなか現実論といかないのが、生産量、つまり絶対的品薄状態時には争奪戦になる、ということでしょう。何しろ、収穫量が少ないのだから、同価格を維持しても、すぐに無くなってしまい、消費者の手に届かない。まさに争奪戦になってしまう。それならば、超高価格でも買いたい、という人にのみ販売すればよい、という現状方式の方が、自然の市場形態だということかもしれません。
ここは発想の転換も望まれるでしょう。今、気候の影響を受けて値上がりしているなかで、トマトやレタス、小松菜などの葉物はビルインスタイルで、生産が可能な野菜です。24時間の温度や明度管理で、収穫できます。勿論、先行投資額は安くはありませんが、安定供給への道は、この方法しかありません。今後も気候変動は起こり、その都度、混乱が起きる。ぼちぼち、どの程度の供給力を保つには、どの程度の規模と予算が必要なのか、の試算をはじめていただきたい。これは、国家プロジェクトの範疇です。実行管轄部隊の農林水産省の面目躍如にもかかってきます。さてはて・・・。
食生活アドバイザー 間島万梨子