顧客満足の複雑さ 177(自然災害は地球から無くならない)

   顧客満足の複雑さ177「自然災害は地球から無くならない」 

今年の夏は、洪水や山火事の被害が世界各地から報告されている。今年の夏も、と言い変えるべきかもしれない。それほどに毎年、世界のどこかしこで災害被害が起こっているのだ。それらすべてを人間による環境破壊のなせる災いと決め付ける人は、さすがに多くは無いと思うが、地球温暖化をはじめとして、自然災害を人間のせいにしたがる層は、ますます増えそうで、いささか食傷気味でもある。自然は厳しいもので、人間は何ひとつコントロールなどできないものなのだ、という当たり前の認識に立てば、いかに被害を少なくするかの知恵がもっとも必要なのだ、という結論にたどりつく。同じ災害でも、国によって被害状況が異なるのは、備え・民度・国力・防護力等の差にほかならない。まずはせめて、それらの平均値をあげる努力が世界レベルで望まれよう。

 今夏に限っても、中国の洪水、カナダの山火事、ハワイの山火事、フランスの熱波、などなど、毎日のように自然の猛威にさらされる事象が発生している。多くは先進国、と呼ばれる国々からの情報であって、後進国、たとえばアフリカや中南米の自然被害はあまり表には出てこない。情報網が完備していないだけで、多分、多くの災害が人民を苦しめているものと思われる。一方、内乱などの人的被害の多さは、ヨーロッパに押し寄せる難民の増加が如実に現実のすさまじさを表している。他国の内乱は簡単には関与できるものではなく、その国の成熟度如何によるだろうから、これもまたなかなかに解決できるものでもない。そうなのだ、人間ができることは高が知れている。とすれば、今、盛んに、そして声高に叫ばれる“CO2を削減しろコール”は、一向に胸に響いてこないのだが。 

真に必要なのはより謙虚に、自然災害被害を少しでも減少する対策を世界レベルでたてることだ。地球は何も困らない。困るのはいつでもどこでも起こる自然災害に見舞われる人間なのだ。そして、ずっと昔から自然災害で多くの人が被害を受けてきた。その時の知恵を生かさなくてはならない。フランスなども夏の熱波は十数年前にも発生し、高齢者を始めとして多くの死者を出した。そして今夏も危機的な状態らしい。もともと涼しい風土なので、自宅にエアコンがある人は少ないのが被害を多くしているが、十数年前から学んでいないように思える。各家でのエアコン設置が難しいのであれば、エリアごとのエアコン設置施設を義務づけて、臨時避難場所にするしかない。同じ状態で、同じ被害を出す、のは残念なことだ。言うは易し、行うは難し、なのだろうか。災害大国?日本でも、その都度の被害は出るが、懸命の対応策はとっていると思う。自然災害を人為災害にしないための国力増強は、もろてをあげて歓迎したい。そして、治水や耐震性補強、物資補給、避難場所の確保等々、まだまだ世界は未熟なのだという認識を共有することが望まれる。台風ひとつとっても、その向きを変えたり、消滅させたりできないのだ。地球に優しく、地球を守ろう、のスローガンを言い募るより、なすべきことは多くある。        2023年9月1日 間島

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