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食文化の豆知識193 食文化の現状172 (大豆は重要食材)

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食文化の豆知識193 食文化の現状172(大豆は重要食材) 

日本の主食はまぎれもなく米ですが、米に負けない、というか、米と同じくらい重要な食材があるとするなら、それは大豆でしょうか。大豆からいろいろな工程を経て、実に多くの食材が完成します。主な工程のみで語れば、絞れば大豆油。炒ってきな粉に。コウジや食塩などを加え熟成したのが、味噌・醤油。発酵食品としては納豆。煮沸などの処理工程で生まれるのが、おから、豆乳。そしてゆばに豆腐。すべて日本料理には切っても切れない、重要食材です。特に醤油と味噌は、料理の要。大豆なくして、日本料理は成立しないといっても過言ではありません。大豆収穫前の枝豆が大好物の身としては、お腹いっぱい自国産の枝豆を食したい、とこれは食いしんぼの切なる願いです。 

その大豆ですが、大半が輸入に頼っています。2020年の国内栽培は21万1千トン。食品用として使用される自給率は20%で、全体では6%の自給率しかありません。ここまで自給率が低下した要因はさまざまですが、最も大きな理由は、大豆は気候による収穫量の変動幅が大きく、結果として価格が安定しないことによる作付離れだといわれています。ならば、ここは米と同様に豊作不作にかかわらず、国が価格安定保証をしてもよいのでは、と思います。それほどに日本にとって、大豆は大切な作物です。日本農業の危機といってもいいのではないでしょうか。。 

ただ農業全体としての朗報は、5ha以上の農家の占める割合が平成12年では14%だったのに対して、平成27年には67%と増加しました。徐々にですが、農業の大規模化が進んでいます。日本の農業を強くするのは、大規模化と効率化の二点であるのは、多分、政府・行政もわかっているはずです。わかっているけれど、日本の公的執行力の弱さが、抜本的な農業改革をはばんでいるのでしょう。欧米各国の自国農業促進力と比べ、その弱さが目立ちます。有事になれば、日本の食卓は無残なものになりそうです。その時に後悔しないように、今からできることを着実に実行していくしかありません。 

食生活アドバイザー 間島万梨子

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顧客満足の複雑さ 173(魅力の付加価値)

         顧客満足の複雑さ173「魅力の付加価値」 

まさに春爛漫。梅に始まって、桜やつつじと、木々の花や草花が目を楽しませる季節の到来だ。チューリップやバラも主役級の花の貫録を見せつける。春が過ぎてもあじさいは梅雨の時期を彩る人気の花で名勝地が多い。真夏は各花の勢いが消えると思いきや、マリンゴールドやひまわりなどが元気に咲き誇る。どの国も、多種多様の花に恵まれているとは思うが、日本ほど花の種類に恵まれた国は無いのでは、などと誇りたくなる。特に昔から日本人は花を愛でてきた。俳句や和歌の素材にはことかかない豊富さだ。人を集める大きな力をそれぞれの花が持っており、あじさい寺、ほたん寺、コスモス寺などの別称を持ち、シーズンには多くの観光客が押し寄せる神社仏閣もある。群生した花はそれほどの人を惹きつける力を持っている。各地方の一種に特化した花公園は、多くの人でにぎわっている。 

以前、寒い季節に泊まった箱根の老舗旅館は、斜面をうまく生かしたつつじの群生した庭を持っていた。5月にはさぞかし美しい風景を見られるのだろう。後に知ったのだが、“つつじの旅館”の別称があった。旅館には広い庭を有するところが結構多い。それぞれの木々は行き届いた剪定がなされているが、強い印象を残す庭はそれほど多くは無い。ほとんどが無難な風景に落ち着いている。訪問客や宿探しの客に特化した印象を植え付ける庭園造りは、強い集客力に結びつくだろうにと、もったいない気もする。かつて、兵庫県川西市での新ホテル企画にたずさわったことがある。広い庭を持てる土地的余裕はなかったが、ホテル周りをバラで囲む、という提案をさせていただいた。バラは手はかかるものの年に二回の開花期があり、バラホテルとして強い印象を与えることができる。幸いオーナーはバラ好きで、提案に好感してもらったがバブルがはじける時期とかさなり、ホテル建築には結びつかなかった。今でもあでやかなバラに囲まれたホテルが目に浮かんでくる。

 人を惹きつける要因は様々だが、“並み”では印象に残らないものだ。ユーチューブで、超高級宿泊施設に泊まる映像が多く見られる。ただ部屋や露天風呂の広さは限界があり、料理も想定内のことが多い。その中で目を惹くのは、備品の豪華さであり、特化したサービスなのだ。フリードリンクも大きな魅力で、まさに至れり尽くせり感がある。ただ、最後に価格が提示されると、なるほど感はあるが、なぜか是非訪問したいと思ったことは少ない。根が貧乏性なのだろう。それだけの価格なら別の使い方をするだろう、などとケチなことを計算してしまう。しかし、もしそこに楽園のような庭園が広がっていたなら、そこに身を置きたいと渇望するやもしれない。大阪のホテルラウンジから見る巨大な滝は、目に焼き付いて離れない。城崎の旅館のブッフェ朝食時に、全面窓に広がった見上げるような坂の芝生庭園はいまだに記憶に残る。一方、世界各国から取り寄せた高級素材で内外装を施し、何かと話題を集めたホテルのコーヒーショップラウンジから見た中庭には、ペンペン草が生い茂っていた。すでにその時期には経営に行き詰まっており、荒れた庭が凋落ぶりを如実に表していた。花や自然を技術力で群生式に整え、魅力の付加価値を増すのもあっていい。日本式庭園にこだわらない自由な発想も望まれる。

                    2023年5月1日 間島

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【その191】某月某日「街の風景が変わったみたい・・」の巻き

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OL N子の勝手リサーチ 191

     “街の風景がかわったみたい”の巻き

ほとんど解禁状態になった海外からの観光客が、どっと増えてきました。大阪のミナミにもキタにも大きなスーツケースを転がしている人々を多くみかけるし、一見して観光客だなと思える人も本当に多くなったわね。ま、ようやく街ににぎわいが戻ったということ?メデタシメデタシ。京都もすごい人出らしい。でも、コロナ禍前の観光客とは微妙に異なっているのを感じるわ。中国からの団体客がまだ解禁になっていないせいかどうかはわからないけれど、とてもバラエティに富んでいるのよね。まず欧米人が増えたこと。南米かアフリカ系かと思える人たちが増えたこと。この2点が際立っているように見える。まるで国際都市じゃん、ってな印象よ。まるで人種のるつぼ。そして以前と異なるのは、いわゆるビジネス街の飲食店にも多く海外観光客の姿があること。前は海外観光客が行くゾーンは決まっていて、ビジネス街で見かけることはまず少なかったわ。それがいるわいるわ。失礼、いらっしゃるわいらっしゃるわ。先日訪問した、淀屋橋御堂筋沿い(典型的なビジネス街ですぞ)のビル地下の飲食店に、欧米系4名さまの先客が。どうやって来たんだろう。電車かタクシーか?違う、なんでこんな店を知ったんだろうって疑問。観光ガイドブックに載ってるとは思えんし。だれかの紹介か?。それともネットで探しだしたか?お得意の英語でお聞きしたかったわん。冗談よ!男女混合組の彼らは大人しく串揚げを食べて、静かに店を出ていかれましたわ。楽しんでくれました?

それと、アフリカ系か中南米系の人たちはなぜか、単独で歩いてほとんどスマホで何やらやり取りしているのよね。商売してるのかい?何の?って聞いてみたかったわ。でも何語かわからんから、近づかないように・・・。ほんと街の風景が変わったのよね。ますますグローバル化がすすんだと喜ぶべきなんだろうけれど、慣れるまで時間かかりそう。日本人ってやっぱ、大人しく内気だものね。もちワタシもね!円安だから日本に来やすいってのもあると思うけど、やはりネット情報の普及が著しいのに加え、リピート客が増えたんだとも。そのうち、近所の家族でやってる昔ながらの飲食店にも海外観光客がいらっしゃるのだろうか。ま、それはないかな。

・・・・続く。某月某日

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顧客満足の複雑さ 172(社名)

           顧客満足の複雑さ172「社名」 

会社名だけでは、一体その会社が何を扱っているのか分らないことが多くなった。ひと昔前は会社名だけで何を主業としているか明確に判断できたものだ。○○繊維、○○電機、○○化粧品、○○百貨店、etc。それがいつ頃からか、横文字化が進み、一見しただけではその会社の主力商品や取り扱い部門が分かりづらくなった。会社自体の取り扱い業務が多様化しているゆえ、会社名でイメージを絞られすぎることへの懸念もあるのだろう。確かに企業は得意分野を生かして、事業内容種類を増やし、関連事業を増やすことで、経営安定と拡大を図ってきた経緯はある。どの分野にも進出できる余地を十分に残しておきたい、というのもわかる。ただ、トヨタ・ホンダ・パナソニックなどの、社名自体がブランド化している会社は特別として、社名だけでは一体何の会社かわかりにくい時代であるのも確かだ。そんな中で、○○酒造、○○製菓、○○薬品、○○食品などの社名に接すると、その分かりやすさに、ほっと馴染んでしまうのも、一種の安心感なのかもしれないが、今後益々、社名の横文字化と事業内容の曖昧さは広がっていくのだろう。 

私事ながら、社名だけでは一体どんなことをしているのか、ずっと以前より理解しがたい会社群があった。○○商事、○○商社、○○物産と銘打った会社だ。それらに“貿易商”と片付けられない、魑魅魍魎とした印象を受けるのは、自分の理解力が徹底的に不足しているせいだとは思うが、その思いは今も変わっていない。その会社群の平均給与が一般会社の優に二倍はあろうかと聞けば、なおさらわからなくなる。トップ商事会社のそれは1600万円を超えている。一体、何をしてそんなに利益を上げているのかと。いわゆる総合商社という組織は、外国には見あたらないらしい。貿易会社、投資会社、専門商社、などの種分けはあるが、総合商社、は日本独自の称名なのだ。上位総合商社の喫緊の年間売り上げは、三菱商事で17.3兆円、伊藤忠商事が12.3兆円、三井物産が11.8兆円らしい。日本トップのトヨタ自動車は約27兆円だが、トヨタはひとえに自動車を販売して達成した売り上げ額で、では総合商社の巨額な売り上げは何を売って出てきたものなのかよくわからない。物を左から右へ動かすだけで達成できるものなのか。従業員数でみると、トヨタの単独従業員数は7万人強。かたや3大商社は約5,000人前後だという。頭が痛くなった。我が家の車はトヨタなので、それで親近感があるわけでもないが、総合商社は一体、日本の国益にどのように貢献してきたのか明確に知らしめてほしいものだ。主な貿易部門で、日本の食料自給率の根幹をになう農業、漁業等にどういった貢献をして、我が国の基本的な国力増強に尽くしてきたのか、だれか簡明に教えてほしい。 

   2023年4月1日 間島

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67 ”また春が、そして首手足長い病“・・・の巻き

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col_ca_btn_a.gif あら、ココちゃん。相変わらず元気そうですね。

col_ca_btn_c.gif 元気に見えるとしたら、それはワタシの努力のせいです。なぜか涙が                  出てきて。(;_;)/~~~  

col_ca_btn_a.gif 何かありましたか?そういえばお目めがうるんでますね。色っぽい!

col_ca_btn_c.gif・・・鼻も出るし、クシャミは止まらない。

col_ca_btn_a.gif それって、花粉症でしょ? 大丈夫、連休前には治りますから。

col_ca_btn_c.gif・・・それまで生きてられない。

col_ca_btn_a.gif 大丈夫。ココちゃんはあと100年は生きます。ボクが保証します!

col_ca_btn_c.gif  ワタシをカメと間違っておるじゃろ。

col_ca_btn_a.gif  とんでもない。でもココちゃん。なんだか首が長くなってません?

col_ca_btn_c.gif  ワタシを鶴と間違っておるのか。

col_ca_btn_a.gif いいじゃないですか。カメでも鶴でも。どちらにしてもめでたいし、                長生き!(^^)!

col_ca_btn_c.gif   あああ、また涙が出てきたぁ。

col_ca_btn_a.gif だから、花粉症ですって。メンソレータムを鼻の中にぬっておけば
             そ のうち楽になりますよ。

col_ca_btn_c.gif ・・・・・もうメンソレータム三瓶使った。でもくしゃみも涙も鼻も
             止まらない。コラッ。責任者出てこい!

col_ca_btn_a.gif  多分、効かないのはココちゃんだけですよ。とてもよく効く薬です。

col_ca_btn_c.gif でも、ワタシの首が長くなった、というのは鋭い観察眼じゃな。

col_ca_btn_a.gifほんとに長くなったんですか。病院に行ったほうがいいですよ。
        そんな病気があるかわかりませんけど、ちょっとやばくないですか。

col_ca_btn_c.gif バカもん。そんな病気があるわけないじゃろ。どこに首が伸びた
              病人がおる。痩せただけじゃ。

col_ca_btn_a.gif あらま、痩せた?そういえば、手足も長くなったような。やはり
              病院に行ったほうが。首手足長い病、というのあるんですよ、
             きっと。何なら連れていってあげますよ。

col_ca_btn_c.gif いらない!食べたら首も手足も短くなる!

col_ca_btn_a.gif やはりそこにきましたか。美味しいもの食べたら、花粉症も治るし、
           伸びた首も手足も、もとに戻るって?

col_ca_btn_c.gif 高い確率でそうなると思う。絶対に元気になる。約束します。
              元の素敵で愛らしい元気なココに戻ります。(#^.^#)

col_ca_btn_a.gif 今でも可愛らしいですよ。でもボク、今日フトコロが温かいので
              なんでも奢っちゃいますよ。何がいいですか?

 col_ca_btn_c.gif 桜餅に桃せんべいにいちごソフトクリームに蜜柑シャーベット。

col_ca_btn_a.gif   甘いものだらけですね。歯、悪くなりますよ。

col_ca_btn_c.gif これらは前菜。これからが本番。焼肉に天ぷらに串カツにとんかつ!

col_ca_btn_a.gif お腹、悪くなりますよ。でもいいです。ココちゃんの首手足
              長い病が治るだけで、ボクは幸せですから。

 (なんだか、アルくん、大人になったねぇ・・)   

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食文化の豆知識192 食文化の現状171 (食の好みの変化)

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食文化の豆知識192 食文化の現状171(食の好みの変化) 

大それた信条があるわけでもないのに、「食文化研究会」というアカデミックな名の元、かれこれ20年間ほど、数人が集まっての会食が続いています。当初こそ、話題の店や人気店、個性的な店などを選んで、勉強会的な色合いがありましたが、今では楽しい食事会?と気楽な会となりました。そして訪問店も微妙にというか、あきらかにというか、変化が出てきました。要するに参加者の食の好みが変わってきた?そうなのです。皆、年齢を重ねたのです。フレンチから和食へ。話題店から親しみやすい店へ。そしてアルコール類もワインから焼酎へ。何のことはない。年配者の好みへとまっしぐら。それはそれで自然な成り行きなのだと思って、楽しんでいます。 

で、先日の友人との会話の中で、若い人たちとの会食でかれらの声を聞くとフランス料理が人気なのだと。主に女性群からの希望が多いのだとか。最近はアッサリ系のフレンチが主流とはいえ、やはり食材やソースは濃厚かつヘビーです。若さが要求するのかもしれません。そういえば自分も、グラタンや生クリームを好んで食べている時代がありました。今?とてもとても。フレンチは長い間、口にしていません。食の好みは変化していくのでしょう。中にはお年を召しても、濃厚な料理を好む方もおられますが、おおむね、馴染みやすい和食か、体に優しい中華か、もしくは万人が好む?焼肉系かなどにに集約していくようです。自宅での食生活も変化していきます。我が家の場合、まず1品の量が減っていき、和食系が増えてきます。その分、逆に品数は増える傾向があります。そう、いろいろなものを少しずつ食べたい。だから全体量は減っても食費は減らない。あれまあ、という感じですが、食は生活の根幹。内容は変化しつつも、やはりいつまでも楽しみの元でありたいものです。 

食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その190】某月某日「食べてるか、何かを作ってる映像ばかり・・」の巻き

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OL N子の勝手リサーチ 190

     “食べてるか、何かを作ってる映像ばかり”の巻き

日本のテレビは、食べ物を扱わなければ罰則じゃ!って規則があるん?といいたいくらい、食べ物関連の番組が多いよね。どこを回しても、だれかがなにかを食べてるぞ。人間は毎日毎日、何かを食べて生きてるわけで、それだけ視聴者の感心も強いのかな?よう知らんけど・・。かくいう私も食をメインに、あーじゃこーじゃと、文句たれたり褒めたりしてるわけだけど、食べてる場面ばかり流し続けるテレビって一体?天下のメディアであるテレビが、食べることばかり追いかけてもいかんじゃろ、と思いますのよ。そういえばユーチューブでも、個人の生活紹介内容はキッチンでなにかを作っていらっしゃる映像が多く流れてますわ。別に料理番組でもなさそうなのに、なぜか包丁で切ったりはったりしている場面がやけに多いのでかなり飽きるよね。飽きない?楽しいって?失礼いたしました!ま、別に見なきゃいいわけで、文句言うほどのことでもないんだけど、発信する内容が心に染みるものはキッチンで料理を作ってる映像は流れてません。ほんとつくづく思うんだけど、だれもが映像発信できる世の中なんだね。自家製ミニテレビ局のようなもの。で、時に、飲食店で自分以外のおはし舐めたり、醤油さし舐めたりのいたずら画面を発信して、エライ騒ぎになるはめに。テーブル上に常時用意してあった調味料ボックスが姿を消して、その都度スタッフが最小限のものを持参するようになった飲食店が増えたのも、危機回避なんだね。ホント、映像を流した方も、流された方も、違う意味で大変だ。気を付けましょう!やっていいことと、いけないことがあるんだよ、とお姉さんは言いたい。その点、動物ものは罪が無くて、素直に楽しめるので人気があるみたいね。発信数がとても多いので、人気度ランキングもあって、まさに百花繚乱。でも、“捨て猫を拾って育てました。汚かった猫がこんなに綺麗になりました“的な映像もやけに多いよね。そのうち、内容も選別されて、テレビもユーチューブも整理されてくるのかな。

・・・・続く。某月某日

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顧客満足の複雑さ 171(期待する利用客は)

      顧客満足の複雑さ171「期待する利用客は」  

もう10数年前のことになるが、米最大手の旅行サイトを運営するエクスペディアが実施した、観光客の評判ランク付けアンケート結果が話題になったことがある。詳細は覚えていないが、世界28か国を対象として、各国1500人以上のホテルマネージャーに、客としてもっとも歓迎する国民をランク付けしてもらったところ、日本が1位を獲得したのだ。理由としては・行儀が良い・礼儀正しい・もの静か・不平を言わない・部屋を綺麗に使う・などが評価されたのだという。下位に沈んだのはフランス・ロシア・イギリス・インドなどで、一様に偉そうな態度でうるさいし、部屋を汚し、不平が多いという評価だった。ちなみにおひざ元のアメリカはチップの気前の良さで、中位に食い込んだらしい。現職のホテルマネージャーへのアンケート結果ということで、当時はずいぶんと話題になったが、その後継続して調査が実施された形跡はない。下位に沈んだ国々からの横やりが入ったか、嫌がらせがあったかは明らかではないが、なるほどと、国民性の違いに妙に納得した結果ではあった。ただ、観光客として歓迎する国民の一位に選ばれたことはさほど喜ばしいことではなく、ホテル側にとって扱いやすい大人しい客ということだろう。むしろ下位の国々の観光客への対応を重ねることで、ホテルマネージャーとしての接客技量を磨けるはずだ。彼らの自己主張の強さとしたたかさ、いざというときの粘り・交渉力・などを、かえって際立たせたのだ、という印象は今も変わっていない。もしも今、同じ形での調査が実施されてもほぼ同じような結果が出るかもしれないと思うと、愉快にはなる。国民性はそうは簡単には変わらない。その時点では、観光客として少数派であるがゆえに調査対象には入っていなかった中国はどんなランクに収まるだろう。 

さて、上記の結果を十分に享受していたのは、国内の宿泊施設や飲食店・観光施設ということになる。海外観光客が押し寄せたコロナ禍前の3年間ほどを抜きにして、世界的に評判の良い顧客を主に相手にしていたのだ。ストレスは少なかったはずだ。今こそ、時々とんでもない客の実情が明らかにされることもあるが、総じて日本人客は大人しい。自分自身、国内旅行での宿泊先で、他客の騒々しさや傍若無人さにストレスを感じたことは無い。ビジネスホテルで夜間、アジア人客が大声で仲間の部屋を行き来するのには参ったことがあるが、日本人客と階を分けるといったホテル側の配慮が行き届き、ストレスは減った。世界的にコロナ禍が収まり、海外観光客の出足が戻ってきたのは喜ばしいことではあるが、母国の客がいかに扱いやすい上客であるかの再認識が求められよう。さほど手はかからず、部屋も不必要に汚さず、温泉でもマナーを守り、むやみやたらに騒がない。もしも、その日本人客さえをも満足さえ得ていなかったのだとしたら、海外客を満足させ得るなど、ビジネスの根幹としてあり得ない話だ。まずは自国民の満足度をあげる力を付けねばならない。コロナ禍前の繁華街の大規模ドラッグストアで、日本人客と分かるとあごで隅のレジに追いやられたことを思い出す。外国人による経営だったらしいが、その店はコロナ禍で姿を消した。また復活するのだろうか。

   2023年3月1日 間島

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食文化の豆知識191 食文化の現状170 (待ち遠しい春の食材)

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食文化の豆知識191 食文化の現状170(待ち遠しい春の食材)

暦の上ではとっくに立春は過ぎましたが、相変わらずの寒さです。やはり肌で感じる春は、3月のお彼岸を過ぎた頃でしょうか。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものです。本当に昔の人の教えはすごい。ただスーパーには徐々に春の食材が並び始めました。フキ、菜の花、ソラマメ、新玉ねぎ、あたりが出始めました。小さな新ジャガイモもうれしい。甘く煮っ転がしにした新ジャガはまさに春の味わいです。春キャベツも柔らかく、ばりばり生でいただけます。そしてあの食材。まだ姿を見せませんが、タケノコ!。こればかりは人間が早めに育てる、というわけにもいかないようで、出てくれるのを待つばかりです。それも絶妙のタイミングで掘らなくてはならず、やきもきするところでしょう。生で食べられる貴重なタケノコは、簡単には手に入りませんが、アクを抜いて醤油・みりんで薄味に仕上げたタケノコの煮物も実に美味しい。まさに春の味です。今から楽しみなことです。春といえば、魚も楽しみです。新子が出始め、サワラや桜鯛、それに初カツオも店頭に並びます。果物は?やはりイチゴでしょうか。いろいろな柑橘類がそろうのもうれしい。それぞれ味わいが異なるので好みの種類をみつけるのも楽しみです。

 こう並べていくと、すべて国産ものです。やはり旬を味わえるのは国産、それも地元産ということでしょうか。歓迎すべきことです。そこで先日利用した美容院のスタッフさんの言葉を思い出しました。“日本って海に囲まれた島国なのに、スーパーに行けば魚の半分以上が輸入物なのは何故でしょうね“まっとうな感想です。その問いに対する的確な返答はなかなかに難しい。私も正しい答えを知っているわけでもありませんが、複合要因がからみあって、今の日本の漁獲高の減少をもたらしているのでしょう。乱獲・漁業関係者の高齢化・養殖事業の停滞・etc。農作物の自給率の低さとあいまって、まさにここ数年は日本の食品自給率アップへ向けての本気度が試されます。他国はすべて自国第一。いざとなればエネルギーも食料もストップする恐れは十分にあるのです。さてはて、大胆な政策が取れるでしょうか。臆病という名のもとの慎重さでは、成果を手にすることはかなわないでしょう。

食生活アドバイザー 間島万梨子

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【その189】某月某日 ”どこも一杯、フレンドリー!・・・ ”の巻き

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     “どこも一杯、フレンドリー!”の巻き

今冬は寒いったらありゃしない、と縮こまっていたら、ありゃま何となく春の息吹が。梅はほころび、福寿草が咲き出し、そして雑草もにょきにょきと。このやろ、今のうちに引きぬいてポイ。ゴメン、せっかく出てきたのにね、でも許しませんわよ。ってな日常でやんすが、先日久々に血液検査に行ってびっくりしましたわ。いや別にどってことないんだけれど、ま、定期検査ってやつね。コロナ禍で病院も外来は暇だったようだけど、ここにきてどっとお客さんが増えたみたい。まあいるわいるわ。まるで難民村のよう。行ったことないけど、多分そんな感じ。皆、元気そうな顔してるのに、やっぱどっか気になることがあるんでしょうか。5列ほどの採血場はてんやわんやの忙しさで、看護師さんたちは腕まくりして眼の色変えて(変えてません)次から次へと、とても優しいフレンドリーな対応でこなしておられましたわ。皆、異常がなければいいね。

で、気を取り直して本日の店は大阪の食材をメインに食べさせてくれる和食店。6時に入ったとたん、あとからくるわくるわお客さんが採血に。もとい、うまいもん食べに。あっという間に30席ほどが満席に。病院も飲食店も人が多いんだ、と不思議な納得感。その店は評判にたがわず、素朴ながら優しい和食で身も心もほっこり。雰囲気もスタッフも気取っていないので、とてもリラックスできましたわ。ほんと、飲食店って病院以上の癒し効果があるよね。元気になりました。できれば毎日、こんな店に行きたいけど、財布が持ちませんわ。で、思いだしました。かつて訪問した店を。フレンチレストランで綺麗な内装なんだけど、スタッフの表情が硬く、何か怒ってんの?気分悪い?家で嫌なことあったん?体の調子悪いん?血液検査したら?って、言いたくなるような感じだった。フレンチレストランでも、フレンドリーな店もあるから、そこは店の経営スタイルそのものが硬かったんだろうね。今は閉店したと聞いたわ。やはり飲食店ってお客さんに喜んで帰ってもらってこそ、繁盛するんだよな、と再認識した次第。先の満員御礼の病院も確かに、フレンドリー。でももう当分は行きませんわよ。

・・・・続く。某月某日

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