【その135】某月某日 ”フレンチにも時代の波が・・の巻き “ 

col_n_pic.gif

某月某日  “フレンチにも時代の波が・・・”の巻き

いやあ、暑い、あじいい、アッツー、アッチッチの毎日ですわ。エアコンフル稼働で生き抜いておりますが、このエアコン、誰が発明したん?と、ちと思って調べたら、何でも100年以上も前にアメリカ人のウィリス・キャリアって人が、今のエアコンの元となる機械を作ったらしい。それがどうしたって感じだけど、よくぞ作ってくださった!カミサマ・ホトケサマと言いたくなるわ。もしもエアコンなるものが出来ていなかったら、今頃、わたしめはとっくに干乾しになってあちらに行ってるよな、と思うと有難くて涙がチョチョ切れます。

別にエアコンは、元気に動いてくれれば、その歴史はどうでもいいんだけれど、本当に世の中は、時代によって潮流というか、流行というか、進歩というか、変わっていくものなのだと、クーラー利きすぎで冷え冷えのアタマで深く考えてしまったわ。で、突然だけど、日本でのフランス料理も、随分変わってきたよな、と思う。といっても、今まで数えるほどしか、フレンチなるものを食べてはいないんだけど、その数少ない中でも変化を感じるわ。10年ほど前に訪問した、人気のオーナーシェフが率いる名高いフレンチレストランが妙に記憶に残ってるのよね。4名で行って、それぞれ違うメインデイッシュを選んだら、かかってるソースが皆同じ味だったの。そう、お行儀悪く、お互いに味見をしてみたってわけ。そしたら、ビーフもポークもチキンも、同じソースなのでへえぇ、こんなもんかいな、で終わりましたわ。重いお味のソースね。野菜類も少なかったし、やけにワインも高かった。今も元気にやってるのかなと思ったら、4,5年前に閉店されておりました。勿論、色々な理由があってのことだろうけど、逆に今も健在だったら、それこそ、へえぇ・・と言ったと思う。

ま、これが流れなのよね。最近行ったフレンチは、野菜を見事に組み込んで、優しく、美しく、それでいてパンチのある料理でした。各料理の味も変化があったし。今は、重厚さより軽さが好まれるみたいで、個人的には歓迎かな。その流れの元となるのは、ヘルシー志向や肥満防止で、その傾向は店のインテリアにも表れている気がするわ。“きんきんぎらぎら”ではなく、“すっきりさわやか”ネ。でも、流行は回る、というから以前のヘビーな料理とインテリアがフレンチの主流になる日も50年後にはまた来るかもしれない。そのときを見てみたいからがんばって、長生きしよっと。いくつになってんねん?!

                         2017年8月7日・・・続く

カテゴリー: N子の辛口奉行日記 パーマリンク