食文化の豆知識204 食文化の現状183(四季の恵み)
「日本には四季がある。だから自然の移ろいに敏感になり、感性も磨かれる」と、よく言われますが、世界の南国と極寒の地以外では、どの国でも四季はあります。英語でも、明確に春夏秋冬を表す単語があるわけですから、当然に季節の移ろいがあり、人々は季節ごとの楽しみや味覚を楽しんでいるはずです。ただ、日本ほど、やたらに暑くそして寒い、国は、そうは多くないように思います。季節に特徴のある北海道や沖縄は例外としても、ほとんどのエリアは、夏の暑さは堪えがたく、冬の寒さも厳しい。日本以上に冷暖房エアコンが売れる国もないのでは?と思います。特に昨今は、春と秋が短く、夏と冬が長いように感じることが多くなりました。電気代が安い時期が少なくなったのが、その証拠?お金のかかる国です。
でもやはり、自然の恵みは、四季を感じさせてくれます。目を楽しませる花々はそのトップスターでしょうか。アジアの南国や常夏の国などでは1年中、同じ花が咲いているところも多くあります。それはそれの美しさはありますが、四季折々の花が咲きそろう日本の華やかさは、外国人観光客にとっても大きな魅力のようです。また、食の世界での季節感も大きな魅力です。冬みかんから、清見や不知火に移り、そして甘夏の登場!スイカも出てきました。高くて手が出ませんが、お久しぶり!と声をかけたくなりました。そのうちブドウも直に顔を出すでしょう。野菜も季節を感じさせてくれます。温室栽培が盛んになったといっても、思い切り枝豆を食べられるのは、もう少し先のようですし、冬野菜の白菜が高級野菜になってしまいました。でも大丈夫、その時期時期に実る野菜をいただけばいいのです。本当に日本の野菜は美味しいと思います。
食生活アドバイザー 間島万梨子