食文化の豆知識」カテゴリーアーカイブ

P&Cネットワークの間島万梨子がお届けする、食文化や食の安全をめぐる連載レポート。
旬の話題を含めて、食の大切さを綴ってまいります。

食文化の豆知識217 食文化の現状196( 季節に祈る )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識217 食文化の現状196(季節に祈る) 

すでに真夏のような暑さです。体がまだ慣れていないせいか、熱中症で病院に運ばれる人が後をたちません。昔のことを言っても仕方ありませんが、6月はまだ清々しい外気を楽しめ、7月も中旬ころから灼熱の太陽にさらされていたような。夏は過酷ではありましたが、8月も中旬を過ぎれば、どことなく秋の気配を感じられていたような。ところが近年は6月から9月いっぱいまで、夏日が続いています。この変化は気の遠くなるような地球の歴史の中では、まさに点に過ぎない現象なのでしょう。人間は防衛するのみです。

 で、やはり暑さに対抗するには、適切なエアコン使用は勿論ですが、栄養を十分に取って、暑さに負けない体力作りをするほかは無さそうで・・。幸い、今は野菜の価格が落ち着いてきました。特に夏野菜は求めやすい価格で十分に供給されています。有り難いことです。日本料理は、煮込み料理が主流の外国とは異なり、野菜単独の料理が多くあり、それはそれで手間がかかるとも言えますが、野菜独自の味や風味を味わえます。キャベツも多くの料理法で楽しめるし、トマトもサラダや煮込みに使えます。どうか、今夏も、異常気象に陥ることなく、暑いままに、少し雨も降って、潤沢に夏野菜が供給されますように。 

ただ平均的現象、というものは幻にすぎず、毎年何らかの「異常」をことさらにメデイアが取り上げ騒いでいる?ように見えますが、そもそも平均とはなんでしょうか?かつて高校時代の生物の教師が「平均的体格などは無い!」と言い切っていたのを思い出しました。だれもがそれぞれの特徴を抱えており、平均とはその中間の現象を表しているにすぎないと。だから「平均」なるものにとらわれてはいけない。自分の特徴を重んじなさいと。自然もその恵みも、異なるのが当然なのでしょう。それを受け取る度量も持っていたいものです。

               食生活アドバイザー  間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識216 食文化の現状195( しっかりした検証を )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識216 食文化の現状195(しっかりした検証を) 

米価格暴騰騒動は新しい大臣のもとで、収拾されるでしょうか。5キロ2000円の販売価格を目指すそうで、それが実現したなら有り難いことですが、そもそも何故、ここまで高騰が続いているのか、の検証は明確に行っていただきたいと思います。モノの値段は需要と供給のバランスで決まることが基本ですが、米はその範疇外だったはずです。減反政策や潤沢な備蓄米は、安定供給のための方策ではなかったのでしょうか?それが大きく失敗した?そしてこんなにも長い間、高騰が続いた理由は?すさまじい干ばつや災害に見舞われたわけでもないのに、何故、異常価格が収まらなかったのか、鮮明にしていただきたい。そしてすさまじい高値を市場に持ち込んだ人間・関係各社・組織にペナルティーを科すこともいとわないでいただきたい、と思います。 

さて、季節は早足で私たちを引きずってくれます。風薫る五月、さわやかな五月晴れは、あっという間に湿った蒸し暑い空気に取ってかわられました。また暑い夏の到来がまじかですが、今夏は、光熱費の補助がありそうで、ほっとすると同時に、昨年のように暑いのかという、うんざり感もあって、本当に日本の四季はキビシイものがあります。でも、夏野菜が豊富に出回りはじめたのは、うれしい限りです。みずみずしいきゅうりやトマト、レタスは夏の風物詩です。たっぷりといただいて、きたるべく夏を迎え討ちたいと思います。 

食生活アドバイザー  間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識215 食文化の現状194( 郷土料理はやはりその地で )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識215 食文化の現状194(郷土料理はやはりその地で)

流通網の発展により、いろいろな食材が手に入る時代です。ひと昔前なら、その地でしか頂けない食材を使った料理というものがあったような気もしますが、今や情報はすぐに巡り、ネットでの取り寄せも盛んになり、名産品なるものも手に入りやすくなりました。自宅で各地の名産品を味わえるとあって、ネット販売は今後も拡大しそうです。それは喜ばしいことですが、やはりその地で味わってこそ、という料理や食材もあります。逆に言えば、普遍的な料理にはならない名物料理、というものです。逆に、すき焼きやしゃぶしゃぶ、うどんすきやオムライスなども、発祥地があるのですが、たちまちのうちに全国的な料理になって、今や、どの地の名物料理、という言い方はされません。 

その地でいただいてこそ、という料理があるのもいいことです。金沢の治部煮は勿論美味しいのですが、自宅で作ろうとは思わない。長崎の旅館でいただいた卓袱料理も、普段の外食時に食べたい、とはなりません。秋田県のしょっつる鍋も秋田で味わってこそ、というものでしょう。やはりそれらは、その地でこそ、いきいきと根付いてきた料理で、気候や採れる食材や味の好みなどが微妙に入り組んでできあがった、郷土料理なのです。その地で食べてこその味わい、ということでしょうか。逆に言えば、どこででも食べたい、と強く思うものは、この時代、すぐに全国料理になるということです。てっちりや鯖寿司、お好み焼き、たこ焼きなどが一例です。その地にあってこそ輝きを放つ郷土料理は、これからもずっと受け継がれていくことでしょう。旅の醍醐味、というものです。

食生活アドバイザー  間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識214 食文化の現状193( 季節を味わえる楽しみ )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識214 食文化の現状193(季節を味わえる楽しみ) 

季節の変わり目は、新しい食材が登場するのが楽しみでもあります。一年中、安定して供給される牛肉・豚肉・鶏肉などと異なり、収穫できる時期が限られている野菜や果物は、まさに走り・旬・名残りで表される食材です。「今は鶏肉が旬を迎えています」などとは確かに聞いたことがありません。まだ魚の方が、旬の時期を持っているものがあるように思います。一年中目にする魚もありますが、季節性を持つのは、秋刀魚、フグ、カツオ、新子あたりでしょうか。いわゆる回遊魚です。それとて著しい冷凍技術の躍進によって、年中、市場にでまわるようになっています。その意味では、野菜も水煮などで季節を超えて楽しめますが、新鮮さを味わえるものはダントツに季節を選びます。 

いよいよ登場のタケノコも水煮仕様がありますが、生タケノコの独特の風味とエグサは、やはり獲り立てのものでしか味わえません。なんだか毎年、収穫量が少なくなっているように感じますが、気のせいでしょうか。タケノコの煮物は大の好物です。母のように若竹煮や木の芽和えなどの丁寧な料理は作れませんが、豪快にタケノコだけを鍋一杯煮つけます。穂さきだけでなく、硬い部分もまた美味しい。これからの楽しみです。 

ソラマメも出回り始めました。ここ関西では鹿児島県産のものが主に入荷されるようです。ちょっとした高級野菜で、気楽に食卓で楽しめないのが残念ですが、独特の旨みで、これまた春のメッセンジャーです。他にも、菜の花、蕗、さやんどうなども、売り場に並び始めました。相変わらずの高値仕様のキャベツや白菜とは、もうオサラバして、これから出回る春夏野菜を存分に味わいたいと思いますが、お求めやすい価格で食卓ににぎわいを加えてほしいものです。 

食生活アドバイザー  間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識213 食文化の現状192( 売れてこその価格 )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識213 食文化の現状192(売れてこその価格) 

今年の冬はしっかりと寒いです。夏もとんでもなく暑くて長かったことを思い出しました。秋と呼べる時期は個人的に見て、10月下旬から11月初旬に限られたような気がします。果たして今年の春はどの程度の期間、楽しめるでしょうか。できれば、長~く、春が続いてほしい。理想としては3月からきっちり3か月間は、春を感じさせてほしいと、けなげ?に思います。電気代も助かります! 

かつては、農作物、とくに果物は季節の変動を明瞭に見せてくれましたが、最近はとまどうことが多くなりました。温州みかんは子供のころは11月下旬から3月いっぱいまで十分に味わえましたが、まだ2月半ばというのにすでに店頭は、異なった柑橘類が主流です。伊予かんに加えて、様々なみかん種が並んでいます。総じてお高い。物珍しさについ、早くもお目見えした、しらぬいを買って帰りましたが、みずみずしさはとっくに飛んで、カサカサ状態でした。店頭に並べても、誰も買わなかった、ということです。二度とこの種は買わないでしょう。みかんに、吃驚するような値付けをしてはいけません。売れる価格で売る、が商いの原則です。売れなければ商売は成立しないのですから、客が買える範囲で値付けをして、買っていただいて、儲けをどこで採るかを必死で考えるのが、商売です。馬鹿正直に買い付け価格に利益を上乗せして売るのは、まるで素人、プロではありません。 

米騒動もそうです。長い間、高値が続きました。新米が穫れているはずなのに。そして、ようやく政府の方針による備蓄米の放出です。アクションが遅いなと思いますが、しないよりマシでしょう。さて、高値目当てに出し惜しみしていた業者は?なんだか最近、日本も正直者商売が少なくなったように思えるのは気のせいでしょうか?気のせいであることを祈ります。 

食生活アドバイザー  間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識212 食文化の現状191(年のはじめに )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識212 食文化の現状191(年のはじめに) 

穏やかな新年でした。昨年が年明け早々、大地震や飛行場での事故で、おとそ気分が吹っ飛んだのとくらべ、カレンダー上、長いお正月休みをゆっくりとされた方も多かったのではないでしょうか。これで、内外共に様々な混乱が収まってくれれば、言うことは無いのですが。 

今年は日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)という大きな国の催しが控えています。ウウライナ紛争などによる世界的な建築費の高騰・石油の高騰・資材の高騰、etcを受け、当初を上回る予算を余儀なくされ、各パビリオンの建築遅延もあり、メデイア各社の罵詈雑言とも受け取られかねない批判にさらされながらも、予定通り今年の4月13日から開催されそうです。これはやはり多くの人の努力のおかげと、率直に感謝したいと思います。実際に足を運べるかどうかはわかりませんが、開催後には様々なメデイアで、こと細かく紹介してくれるでしょう。それがメデイアの仕事です。実際彼らには何の実働もできないのですから、せめて視聴者にわかりやすく伝えていただきたいものです。繰り返しますが、この博覧会は、国の博覧会なのであって、大阪主催ではないのです。大阪・関西万博という略称は、博覧会の歴史上、わかりやすいように開催地エリアを称したものです。勿論、実働部隊は大阪府市ですが。 

さて、そのパンフレットはパソコンから簡単に印刷できます。ただ昨年の秋に作成されたもので、開催までにはより魅力的で詳細がわかるパンフレットが簡単にコンビニなどで手に入るのでは、と期待しています。「いのち」をテーマとした各パビリオンや住友・三菱などの民間パビリオンも見どころ多そうです。海外は予想がつきませんが、各国の文化や技術革新などが披露されるとか。まだ少し先のことですが、開催から半年間、人々に夢と希望を発信できる未来社会を見せてほしいと願っています。 

 食生活アドバイザー   間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識211 食文化の現状190(年の終わりに )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識211 食文化の現状190(年の終わりに)

今年も残すところ、10日余りとなりました。食に関しての今年のキーワードは、やはり物価高騰でしょうか。寒さ本番になっても、冬野菜の高騰が止まりません。夏の異常気象での不作がまだ影響しているのでしょうか。簡単に言えば、供給力が重要に追いついていないがゆえの価格高騰なのでしょうが、JA直営の大型店舗には、たっぷりの量の白菜や大根が並んでいるものの、価格は相変わらず昨年の2倍近くです。?がつきますが、ま、いいでしょう。それが正当な価格であれば定着するでしょうし、便乗価格的要素が強いのであれば、いずれ、買われることなく朽ちていくでしょう。売れぬまま痛んだレタスが並んでいる売り場を見ると、とても残念な気になります。勿論生産者も利益を上げなければなりません。解決策はやはり、ちまちまとした作付面積農業から、大型ファームへの転換でしょう。また技術力によるビルイン型農業の拡大も望まれます。企業も合併によるスケールメリットによって、生き残りをはかる時代です。車などは、政府の助力無しで、独自に生き残りをかけた合併戦術を取っています。

とはいっても、来年も日本のみならず、世界各地で「異常気象」が発生しかねません。地球温暖化を解決すれば異常気象が無くなるわけでもない。念仏のように、地球温暖化を唱えても、何も解決しません。新しく防災庁ができるようですが、災害を防ぐことは不可能ですので、災害が起こった時のスム-ズな対応が期待できる?とりあえず、避難所の質的上昇を目指すそうです。なにをいまさら感もありますが、まずは期待したいと思います。善は急げ。災害は待ってはくれません。

                 食生活アドバイザー   間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識210 食文化の現状189( いつもの健康アドバイス )

col_g_pic.gif

食文化の豆知識210 食文化の現状189(いつもの健康アドバイス) 

最近、一部健康雑誌と化した週刊誌には、相変わらず健全な食生活の勧め、とやらの記事が途切れることなく、掲載されています。特に力を入れているのが、抗年令、つまり高齢になっても元気ではつらつとした生活を送るための食生活がテーマで、ほぼ毎週といっていいほどに組み込まれています。若者向けの理想的な食生活は?などという記事は見かけません。そうでしょう。若者は食生活の影響を受けることはまだまだ少ない。肥満の問題はありますが、健康面ではどんなに偏った食事内容でも、かなり持ちこたえる体力を持っているからです。一方、高齢者は食事内容の差で、生活レベルが大きく異なってしまうようなのです。なので掲載する価値があるのでしょう。

内容はと言えば、ほぼ同じ内容です。上質のたんぱく質を摂取すること。豆などの植物性だけではなく、豚肉や魚などの動物性たんぱく質が筋肉や体力保持のためには、必要不可欠であること。同時に野菜と果物をたっぷりととること。はい、書いてあることはほぼ毎回、どの雑誌もほぼ同じことの羅列です。読み飽きたといいたいところですが、健康保持を目的としたアドバイス記事なのでねつ造?や悪意はないものと、素直に参考にさせていただいています。でも今後は、内容に関して一歩踏み込んでほしいと思います。それは?具体的な料理名と調理方法それに原価計算と摂取エネルギーの解読、といったことです。ただ当たり障りのない、だれもが反論できないような健康論ではなく、実施するための具体的方策の明示があってこそ、その記事は値打ちがあるというものです。いやいや日ごろから、いい加減な内容でやってますから、などの言い訳は通じません。お金を取っているのですから。

 物価上昇下にあって、特に食材の高騰は目に余るものがあります。なので“○○円で作れる栄養たっぷりの料理50種”などの掲載があれば、とてもうれしい。でもそれは料理専門雑誌の役割でしょうか?ま、中途半端な内容が週刊誌の役割で、それはそれでいいのかしれませんが。 

                 食生活アドバイザー   間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識209 食文化の現状188(親しみやすい節句)

col_g_pic.gif

食文化の豆知識209 食文化の現状188(親しみやすい節句) 

4か月もの間、君臨してきた蒸し暑さが、さわやかな空気に主役の座を譲り、ようやく季節が移り始めました。秋の到来です。日本には季節ごとに節句があり、昔から親しまれてきました。1月7日の人日の節句・3月3日の上巳の節句(ひな祭り)・5月5日の端午の節句(こどもの日)・7月7日の七夕・そして9月9日の重陽の節句(菊の節句)が5大節句で、家族の健康や成長を願って、その時々の旬の食材を食べるお祝いの日です。 

今でも、1月がお正月、3月がひな祭り、そして5月は子供の日として、生活に深くかかわっています。七夕まつりも学校や各地域で笹に願い事を書いた短冊を飾り付ける習慣が根付いており、全国で華やかな七夕祭りも催されています。それらに比べ、重陽の節句は、少し地味というか、お月見的な祝いにとってかわられているようで、家族や友人たちと祝う、という習慣としては浸透していないように思われます。全国で、菊の展覧会などは催されていますが、秋のお祭りとなると、ハロウィンに主役の座を奪われているようで残念です。

ハロウインは、ご存知のように、古くはケルトの伝統がルーツで、アメリカに移民として渡ったアイルランド人によって定着した儀式です。10月31日の夜には妖精や死霊が現世界に迷い込むと信じられ、同時に親戚や友人などの霊も家に帰るとされ、火を燃やしたりご馳走を楽しむ日でもあります。なんだか、日本のお盆のようですね。大きな違いは、ハロウィンでは悪い死霊から守るために自らお化けなどの怖い仮装をする、というところで、それが、今のお祭り騒ぎにつながっているのです。本来は霊を慰めて静かにお迎えするしきたりなのが、仮装がメインになってしまったようです。ま、これもバレンタインデイのように、いずれは下火になっていくでしょう。またまた商売のタネとして、企業から新しいものが出てくる可能性はありますが。 

その点でいくと、日本で古来から伝わる5節句は、地味ながら消えることはありません。むしろ営々と継がれていくべきものです。企業側もそれをうまく商売に生かして、若い人を盛り上げる仕掛けを考えればよいのに、とも思いますが,果たして魅力ある策が出てくるでしょうか。 

                 食生活アドバイザー   間島万梨子 

カテゴリー: 食文化の豆知識 |

食文化の豆知識208 食文化の現状187(実りの秋はいつ)

col_g_pic.gif

食文化の豆知識208 食文化の現状187(実りの秋はいつ?) 

こう暑い日が続くと、買い物に行くのも億劫になりますが、かといって籠城?するわけにもいかず、なるだけささっと買い物を済ませる日々ですが、スーパーに行っても、ちっとも胸が躍りません。どの野菜・果物も総じて値あがりしているうえに、実りの秋をちっとも感じられないからです。ぶどう?相変わらず高値推移ですし、梨も驚く価格。みかんは見るだけ。唯一、リンゴの新種が出始めました!涼しい地ではもう秋の品種が収穫され始めているのかと、うれしくなりました。早速ゲット。甘みも十分です。お値段も手ごろ。うれしい限りです。晴れの日が続くと農作物に影響があるのではと心配していましたが、ほっとする気分です。今は品不足のお米も、新米が順調に収穫されそうで、まずは一安心といったところでしょうか。 

それにしても、何故こんなに野菜・果物が高いのでしょうか。これだけは外国のマルシェがウラヤマシイ。ヨーロッパでも、勿論アジアでもこんもりと盛られた野菜や果物が、大きさは均一ではないけれど、重さ単位で潤沢に売られている。観光で訪問した日本人が、トマトひとつを取って、「これください」と言ったら、店の人からの「あげるから持っていきな」という感じのジェスチャーが。現地ではひとつを買う客なんていないのでしょう。余程貧乏に思われたのかもしれません。ま、日本は丁寧というか、みみっちいというか、値段が高いというか、それらすべてが合わさって、家計を苦しめています。零細農家が多いので、安い価格では立ち行かないのかもしれません。やはり、農業の大規模化は必至です。となるとすぐに零細農家を見捨てるのか、の非難の声が出そうですが、一体、いつになったら、儲かる農業へ、効率の良い規模の確保ができるのでしょう。気温が落ち着いて、実りの秋が豊富に出回り始めるのを期待しています。 

  1.   食生活アドバイザー   間島万梨子 
カテゴリー: 食文化の豆知識 |