食文化の豆知識182 食文化の現状161(新年の用意あれこれ)
日本では一年間に様々な節供やお祭りごとがありますが、新年はさすがの貫録を見せて、多くの人々を忙し気に走らせています。やはりぶっちぎりの祝い事なのでしょう。家の掃除・年賀状の用意・お年玉の用意・正月料理の段取り・忘年会や新年会etc、1年の締めくくり行事が目白押しですが、さて、どれを省いて、どれを取るか、で悩むところです。はるか昔?は、各家庭での正月準備は大変なものでしたが、今では、便利なものが溢れて随分と楽になりました。掃除は汚れを見ないようにする。料理も出来あいで済ませる。年初から店も開いているので普段と何も変わらずに新年を迎える人も多いことでしょう。それでも各神社仏閣は、初詣客でにぎわいそうです。諸事情から、ここ3年ほど初詣に行ってませんが、年明けのお参りは日本ならではの素晴らしい行事だと思います。
さて、12月中旬ですでにスーパーマーケットの食品売り場に、正月仕様の野菜・果物・食料品が並びだしたのには驚きました。記憶では、年末の28日頃から一斉に正月向け商品が並んだものですが、今はとにかく商戦が早い。季節感の先取り、というのでしょうか。他店より早く売り上げを確保したいと、どの店も願っている。ま、日持ちする食品やしめ飾りなどは、少しでも安いうちに購入しておこうとする消費者には歓迎されるかもしれません。何もかも、正月価格で跳ね上がりますから。すでに数の子などの酒肴で家のみを楽しんでいる方もいらっしゃるようです。
2年続きのコロナ禍の中での正月を迎えることとなりますが、光明が見え出しました。このまま、感染者数が押えられて、当たり前の日常が戻ってくることを願いつつ、窓の掃除でも始めましょうか。
食生活アドバイザー 間島万梨子