食文化の豆知識220 食文化の現状199(何のための省庁?)
日本の食に関連する省庁は、農林水産省と厚生労働省でしょうか?省庁の役割には、詳しくないので断言はできませんが、食の安全や国民の食の在り方や健康を受け持っているのは厚生労働省で、食材の生産そのものにかかわっているのは、農林水産省でしょうか。だとするならば、何十年もの食料自給率の低迷の責任は、やはり農林水産省が負うべきであるのは自明の理です。本当にこの省は、働きが鈍いと感じます。厳しいようですが、民間であれば結果がすべて。惨憺たる結果しか残せない企業は、市場から撤退せざるを得ません。社員は路頭にまよう。愚かなトップの元で働く不運を嘆くしかありません。ところが?何十年たっても、日本の農業・林業・漁業を活性化させ、自給率をあげて、国力増強に尽くし得ない農林水産省は、つぶれる心配がない。社員ならぬ省員は、安泰で、しかるべき地位にあがれば、天下りも期待できる?
厳しいようですが、とても民間企業としては、生き残れないでしょう。確かに国の役割は、弱いものを守る、ことも重要です。が、しかし、強いものを育て、より強くする、ことの方が国益にはかなっているのです。強いものを育てればかならず弱いものも助けることができる。その反対はあり得ないのです。いくら弱いものに力を結集しても、強いものは育ちません。日本の省庁には、真の意味での商売人・企業人はいない。日本の国力が落ちるわけです。ここは心機一転、採用する人間をがらりと変えてみればいいのです。教育に勝ち残ってきた秀才を採用するのではなく、いろいろな仕事をして苦労してきた、または学生時代、遊び惚けていた人材?を採用する。きっと新しい柔軟な発想が生まれます。ま、政治家能力が弱い昨今、監修すべき省庁に活をいれることが期待できそうにない。頭の痛いことです。
食生活アドバイザー 間島万梨子