食文化の豆知識189 食文化の現状168(値上げラッシュの中の工夫)
値上げラッシュが続いています。お茶、野菜類、調味料、料理油、麺類etcほとんどの商品が値上がりしました。原因は原材料費と光熱費の高騰。それを受けて今度は飲食店メニューの値上がりです。行きつけのランチ利用の店が軒並み10%以上値上がりしました。こうなると知恵をめぐらすしかありません。とても簡単。外食を控えるか、値上がりしていない優等生食材を使用する料理を開発するか。または使用量を控えるか。ただ、食は命の源なので、むやみやたらに、節約するのも難しい。で、料理種を変えてみる。以前は油をたっぷり使った揚げ物を結構作っていたのが、炒め物に変える。我が家では値上がりする前に、自宅で揚げ物をする機会を減らしていました。なので、油の高騰はあまり影響はありません。揚げ物が食べたくなった時は、たまにですが、とんかつ屋さんに足を伸ばしたり、近くの店で天ぷらそばをいただきます。油は高騰したのに、なぜかバターの価格は今のところ一定です。元々、安いものではないのですが、炒め物などにバターを少し加えると、とてもおいしくなります。野菜類も旬のものを食べる。旬のものは、栄養も値段もハッピーゾーンです。まだまだ工夫でこの値上げラッシュの影響を回避できそうです。光熱費の値上げは世界に広まり、海外ニュースをみると、日本はましのような気もします。
幸運にも、冬野菜が豊富に出回り、安くなりました。大根、キャベツ、白菜などの鍋野菜は本当に使い勝手が良いものです。栄養も豊富。農家さんに感謝しきりです。しかしながら、輸入魚介類は値上げが続いています。相手国の事情に加えて、運ぶ燃料代も値上がりして、高嶺の花的な価格になっています。こんなときこそ、日本中の漁師さんたちにがんばっていただきたい。獲った魚の販売方法や養殖の拡大など、行政も巻き込んで日本の漁獲量を増やしてほしいものです。商社は、全世界から食材を国民に届けましたが、日本の農業や漁業の力をそいできたのも事実です。今こそ、自給自足への官民一体となった動きが望まれます。
食生活アドバイザー 間島万梨子