食文化の豆知識213 食文化の現状192(売れてこその価格)
今年の冬はしっかりと寒いです。夏もとんでもなく暑くて長かったことを思い出しました。秋と呼べる時期は個人的に見て、10月下旬から11月初旬に限られたような気がします。果たして今年の春はどの程度の期間、楽しめるでしょうか。できれば、長~く、春が続いてほしい。理想としては3月からきっちり3か月間は、春を感じさせてほしいと、けなげ?に思います。電気代も助かります!
かつては、農作物、とくに果物は季節の変動を明瞭に見せてくれましたが、最近はとまどうことが多くなりました。温州みかんは子供のころは11月下旬から3月いっぱいまで十分に味わえましたが、まだ2月半ばというのにすでに店頭は、異なった柑橘類が主流です。伊予かんに加えて、様々なみかん種が並んでいます。総じてお高い。物珍しさについ、早くもお目見えした、しらぬいを買って帰りましたが、みずみずしさはとっくに飛んで、カサカサ状態でした。店頭に並べても、誰も買わなかった、ということです。二度とこの種は買わないでしょう。みかんに、吃驚するような値付けをしてはいけません。売れる価格で売る、が商いの原則です。売れなければ商売は成立しないのですから、客が買える範囲で値付けをして、買っていただいて、儲けをどこで採るかを必死で考えるのが、商売です。馬鹿正直に買い付け価格に利益を上乗せして売るのは、まるで素人、プロではありません。
米騒動もそうです。長い間、高値が続きました。新米が穫れているはずなのに。そして、ようやく政府の方針による備蓄米の放出です。アクションが遅いなと思いますが、しないよりマシでしょう。さて、高値目当てに出し惜しみしていた業者は?なんだか最近、日本も正直者商売が少なくなったように思えるのは気のせいでしょうか?気のせいであることを祈ります。
食生活アドバイザー 間島万梨子