顧客満足の複雑さ190「安心できる国?」
台風シーズンの到来は、何かとやきもきするものだ。かつてない迷走を続けた台風10号は言うに及ばず、おおよそ、その進路は予想通りにはいかない。それでも真っすぐに予想通り?に進む台風もあって、日本には影響を及ぼす危険性皆無となると、上陸された国には申し訳ないが、正直、ほっとする。しかし油断は禁物だ。いつ来てもおかしくないのが、地震と台風で、政治家が呪文のように唱える「安心できる国」などはどこにもない。いつどこでも危険は潜んでいるわけで、ユートピアはどこにも無い。日本にくる外国人観光客が、日本をユートピア化してくれることもあるようだが、それはあり得ない。ただ比較対象すれば、世界の中では日本は随分と安全な国たり得るのだろう。
その意味では、最近、中国で日本人男児が中国人に刺され死亡した事件は、まさに「危険は隣り合わせ」の痛ましくも哀しい出来事だった。異国での事件はやはり、原因結果ともに両国の関係に微妙に左右されるものだ。もしも日本で中国人男児が日本人によって刺殺されたとすれば、日本政府はどういう対応に出ただろうか。また中国での被害男児が米国国籍またはフランス国籍であった場合は?それぞれの「安心」に対する認識度合いの相違が見られただろうし、国家間関係の温度差も勿論、あっただろう。「グローバル化」という言葉もまた、「安心」と同様に、念仏に近いものを感じるのだが、それは不幸なことだろうか。
国の強さは、武力のみで守られるものでもないが、先の政治家たちの発する「安心できる国」の真意を問うてみたいとも思う。受け手もそろそろ、「安心」は各自の根底にある強さに基づいてこそのささやかな「果実」なのだと認識すべきだろう。強さは、優しさと相反することはないが、少なくとも、「いい格好しい」や「優柔不断」や「事なかれ主義」とは全く異なるものだ。正義を問うのはなかなかに難しいが、真実を問わない国・国民にはなりたくはない。元に戻ろう。ならば「安心できる国」とは?その答えはなかなかに難しい。多分、政治家の本意は社会保障制度をメインにとらえているようだが、なおさらに安心できないではないか。
さて最近、テレビの時事番組で、「内需拡大」の必要性を説く主張をよく耳にするが、いまさら何を、の感もある。ただ日本経済において唯一?正しい方策だとも思っている。減少したとはいえ、この国土に1億2488万の人がいるのだ。その多くが真面目で働きものである。その人達にお金を使ってもらうには、どういう政策が必要か、など、小学生でもわかると思うのだが。とここで、自民党の新総裁決定のニュースが入ってきた。はてさて、この方は日本経済の躍進に注力されるだろうか。またしても緊縮財政?いずれ判明するだろうが、株価は急落した。
2024年10月1日 間島