顧客満足の複雑さ187(理解不明のこと多し)       )

      顧客満足の複雑さ187「理解不明のこと多し」

 メディアは、マイナンバーカードが、いたくお嫌いのようだ。言葉を変えれば、憎んでいるようにもみえる。確かに、トラブルが続いているが、国民の70%がすでに申告取得したらしい。メディアが取り上げるのは、不平不満の声ばかりなので、まだ半分も取得率はいってないだろうと思っていたのだが、70%とは驚いた。近いうちに90%には達するにちがいない。当方は3年以上前に取得した。運転免許を持っていないので、顔写真付き身分証明カードとして、重宝している。 

メディアが取り上げるカードへの攻撃材料としては、行政での手続きの不備、情報の漏洩などがあり、次にマイナンバーカードによる保険証機能一本化の医療現場での混乱、それと個人情報などのプライバシーが守れないと危惧する一般人の不安だ。まず行政の不備は、そもそも日本の自治体行政のデジタル処理能力自体が低いことが大きい。各役場に行けばわかる。仕事をしているスタッフは半分程度以下で、まるで職業救済所かのように見えることがある。AI化、デジタル化を促進すれば3分の1程度の人間で回せるだろう。そして医療現場だ。医療現場もデジタル化が進んでいない。大病院などは以前と比べて機械化やオンライン化が進み、受付から診察、清算の行程はかなりスムーズな流れになったが、小中規模の病院の段取りの悪さ、業務の流れの非効率性は改善されてはいない。医療現場は、顧客あってのビジネスという意識より、神のなせる技意識なのだ。その点、街の開業医のほうが使いやすいが、医療の限界がある。今回のマイナンバーカードの保険証一体化も時間はかかるがいずれは定着するだろう。メディアがあおる一般人の不安は理解しがたい。プライバシーというが、日本人なら出生の時点で生年月日、性別を届ける。カードによってほかのどのようなプライバシーがおかされるというのだろうか。多分、銀行口座の情報はいずれインプット要となるだろうが、現存の通帳情報が明らかになるのが嫌ならば、新たな銀行で口座を開設すればよいのだ。同銀行での普通預金口座複数開設は禁止されたが、他銀行や郵便局なら新口座開設は可能だ。個人の財産状況は早晩、国や行政が把握しようとする時代はくるだろうが、そうは簡単なことではない。マイナンバーカードを浸透させたい理由を想像するに、様々な身分偽証の回避ではないかと思うのだが、健康保険証の使いまわしは正確なデータがあるわけでもなく、偽造パスポートの把握は令和5年で5件だったらしい。ならばマイナンバーカードの浸透の真の狙いは何なのだろう。いつか分かるときがくるかもしれない。それをメディアは恐れているのだろうか? 

余談だが、大谷選手所属のドジャース球団が、日本の日本テレビとフジテレビを、大谷選手の新居の過熱報道で出入り禁止処分にしたと、ネットで大きく載ったが、各新聞やテレビではそのことは一切報道されていない。一体、事実はどうなのか。これも不可解で気味悪い。

2024年 7月1日  間島   

カテゴリー: 顧客満足の複雑さ パーマリンク