顧客満足の複雑さ128「ホームページの再チェック」

      顧客満足の複雑さ128「ホームページの再チェック」

今や、内容の充実度の差異はあるものの、自社のホームページを持たない宿泊施設は皆無と言っても過言ではないだろう。ネットで検索して出てこないと、途端にその施設への信用度はゼロに近くなる。それほどまでに、ネットの存在は大きくなった。これもほんの20年ほどである。かつてはゆっくりと文明は進化していき、20年の差は、変化の流れを把握できる期間だったが、ネットの普及は確実に、文明のというより、情報の伝達速度を変えた。今後、どのような進化を遂げるのか、空恐ろしささえ感じる。然しながら、人間が人間として生きるには、快食快眠快便が基本であるのは、どの時代にあっても変わることはなく、それを考えると、少しほっとしてしまう。

さて、宿泊施設のホームページだが、利用者側から見れば、親切度というか、充実度は大きく異なる。ネット検索者の検索理由は様々である。最初から宿泊を決めて空き室チェックなり、料理選別なりをする人もあれば、どこか適切な施設を探して観にきている人もいる。そのいずれにも、完璧に対応しなければ、ホームページの意味がない。まず後者にとっては、魅力をいかにアピールできているかの是非である。平面画面のみが何ページか続いておわり、という極めて面白みのないのもあるが、やはり画面は立体的で流動的でなければ興味を惹きつけられない。自店の売りは、どこなのか、温泉施設なのか、料理なのか、眺望なのか、部屋なのか、自慢できるところを集中してアピールすべきであるし、料理などはファミリー層向け、高齢者層向け、また大食漢向け、いいもの少し派向け、豪華好き向け等、選択肢は多い方が時代に即応している。部屋もしかり、温泉もしかりである。加えて周辺の観光スポットをうまく情報として取りいれた、観て楽しいホームページが望ましい。せっかく作成しても、動きの無いペラペラ感がある画面では、客を取りこむことは難しいだろう。今一度、自店のホームページの見直しをはかるべきだと思う。

前者の、宿泊を決めて検索してくる人への配慮は、とにかく画面を動かしやすいこと、これにつきる。そして宿泊日にどのようなプランが用意されているか、選択肢を広げる親切さも必要だ。この一連のながれも、不便さが無いかどうか、常に客の立場にたって、再チェックする必要がある。

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